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ミドルレンジ人気スマホの後継機「OPPO Reno3 A」の実力は?

オッポジャパン「OPPO Reno3 A」

 オッポジャパンは、国内向けSIMロックフリースマートフォン新モデル「OPPO Reno3 A」(以下Reno3 A)を発表した。昨年(2019年)発売されて人気となった従来モデル「OPPO Reno A」の後継モデルとして位置付けられており、従来モデルの特徴を受け継ぎつつ、4眼仕様のカメラを採用するなどのパワーアップを実現している。

 今回、Reno3 Aをいち早く試用する機会を得たので、ハード面を中心に紹介する。6月25日より発売を予定しており、価格は39,800円。

水滴型の切り欠きなど基本的なデザインは従来モデルから大きな違いはない

 Reno3 Aは、現在の国内スマートフォン市場で主戦場となっている、4万円前後のミドルレンジクラスの製品だ。従来モデルのReno Aは、国内向け機能を網羅した充実したスペックと手ごろな価格で高い人気となったが、後継モデルとなるReno3 Aも従来モデルの魅力を受け継ぎつつ、パワーアップを実現している。

 本体デザインは、正面からの見た目は従来モデルから大きく変わっていない。ディスプレイ上部には水滴型の切り欠きで前面カメラを搭載し、前面の大部分がディスプレイで占められている。前面のディスプレイ占有率は89.9%と、従来モデルの91%に比べるとやや低下しているものの、それでもほぼ全体がディスプレイで占められている印象を受ける。

 それに対し背面は、やや印象が異なっている。その大きな理由となるのが背面メインカメラで、従来は左上角に横向きに2眼カメラを配置していたのに対し、Reno3 Aでは縦向きに4眼カメラを配置している。カメラ部が大きくなったことと搭載向きが変わったことで、現在流行の多眼カメラ搭載スマートフォンに近いデザインとなった。そのため、見た目にはより上位のスマートフォンに近い印象を受ける。

 背面にはガラス素材を採用し、手触りは非常に滑らかだ。また、側面のメタルフレームとの段差も最小限に抑えられており、仕上げも上質。今回試用したのはカラーがホワイトのものだったが、ピュアなホワイトというわけではなく、上から下に向かってブルーが濃くなっていくグラデーションカラーとなっている。これも上質な印象を高めていると感じる。

 サイズは約74.1×160.9×8.2mm(幅×奥行き×高さ)。従来モデルは75.4×158.4×7.8mm(幅×奥行き×高さ)だったので、高さが2.5mm、高さが0.4mmほど増えているのに対し、幅は1.3mm狭くなっている。また、重量は公称で約175g、実測では177.4g(SIM未装着)だった。こちらも従来モデルの169.5gに比べて8.1g重くなっている。ただ、実際に双方を持ち比べてみてもほぼ同等という印象で、とくに大きく重くなったとは感じなかった。

本体正面。従来モデル同様に側面ギリギリまでディスプレイが占めるデザインを採用。画面占有率は89.9%に達する
ディスプレイ上部には、前面カメラを囲むように水滴型の切り欠きがある
従来モデルのReno A(右)との比較。Reno3 Aのサイズは約74.1×160.9×8.2mm(幅×奥行き×高さ)で、Reno Aよりもやや高さがある反面、幅は狭くなっている
背面。試用機のカラーはホワイトで、下に向かってブルーが強くなるグラデーションとなっている
Reno A(右)との背面の比較。左上のカメラ部分の違いが際立っている
背面にはガラスを採用。側面のメタルフレームとの段差もわずかで、上質な仕上げとなっている
下部側面
左側面
上部側面
右側面
重量は実測で177.4g(SIM非装着時)と、公称よりもわずかに重かった

アスペクト比20:9の6.44型有機ELディスプレイを搭載

 ディスプレイは、アスペクト比20:9、1,080×2,400ドット表示対応の6.44型有機ELパネルを採用している。従来モデルが登場したときには、3万円台の比較的安価な製品ながら有機ELパネルを採用するという点が大きな話題となったが、その点はReno3 Aでも変わっていない。そのうえで、従来モデルと比べるとサイズがわずかに大きくなるとともに、アスペクト比も従来モデルの19.5:9からやや縦長に変更となっている。

 また、先ほども紹介したように、ディスプレイ上部には前面カメラを囲むように水滴型の切り欠きがある。切り欠きのあるディスプレイについては賛否両論あり、筆者もあまり好みではないが、大きな角形の切り欠きや“パンチホール”と呼ばれる穴を用意してフロントカメラを配置するよりは、まだましという印象だ。

 有機ELパネルということで、明るさや優れたコントラスト比、鮮やかな発色はさすがという印象で、液晶ディスプレイに大きく勝っていると感じる。同等クラスの競合製品でも有機ELパネルを採用する製品が増えてきてはいるものの、この点は従来モデル同様に大きな魅力となるはずだ。

1,080×2,400ドット表示対応の6.44型有機ELディスプレイを採用している
有機ELパネルらしく、鮮やかな発色かつコントラストが強く、非常に明るい表示が可能。ただ、全画面表示時には切り欠きの存在が気になる

広角、超広角、モノクロ用、ポートレート用の4眼仕様カメラを搭載

 Reno3 Aの背面のメインカメラは、従来モデルの2眼仕様から4眼仕様へと大きく進化を遂げている。

 メインカメラは、4,800万画素センサーにF1.7の広角レンズ(焦点距離は35mm換算で25mm)を組み合わせた広角カメラと、800万画素センサーに画角119度、F2.2の超広角レンズ(焦点距離は35mm換算で15mm)を組み合わせた超広角カメラ、200万画素センサーとF2.4レンズ(焦点距離は35mm換算で22mm)を組み合わせたモノクロ撮影用カメラ、200万画素センサーとF2.4レンズ(焦点距離は35mm換算で22mm)を組み合わせたポートレート撮影用カメラという構成となっている。

 メインカメラの撮像センサーはSamsung製で、サイズは1/2.0型とのことだが、そのほかについては公表されていない。いずれも光学式手ブレ補正機能は搭載しておらず、動画撮影時のみ電子式手ブレ補正機能が利用できる。

 近年のスマートフォンの多眼カメラで採用されることの多い望遠カメラは非搭載だが、一般的には望遠よりも超広角のほうが活用できる場面が多く、この仕様はまったく問題ないと感じる。望遠撮影はデジタルズームでの対応となり、最大10倍望遠での撮影が可能だ。

 また、モノクロ撮影用カメラとポートレート撮影用カメラは、メインの広角カメラと組み合わせて利用するもので、被写体表面の印影や凹凸の検出に使っているという。

 出力画素数は、広角カメラ、超広角カメラとも4,000×3,000ドットが標準となる。カメラアプリの設定で48MPモードに設定した場合には6,000×4,000ドットでの撮影が可能となるが、その場合にはメインの広角カメラのみが機能し、デジタルズームも利用できなくなる。

 このほか、状況に合わせて最適の撮影モードを自動で設定するシーン検知機能や、鈍い色や薄暗い色、露出オーバーなどを自動検知して補正する「ダズルカラーモード」といった機能は従来モデルから引き続き搭載している。

背面のメインカメラ。上から超広角カメラ、広角カメラ、モノクロ撮影用カメラ、ポートレート撮影用カメラが並んでいる。カメラの右にはLEDフラッシュがある
カメラ部はやや大きく飛び出している

 前面カメラは1,600万画素センサーにF2.0レンズ(焦点距離は35mm換算で26mm)の組み合わせとなっている。従来モデルの前面カメラは2,500万画素センサーが使われていたため解像度は低くなっているが、その分画素あたりの面積が大きくなり、より多くの光を取り込めるようになる。また、従来同様に顔のパーツごとに美顔補正を加える「A.I.ビューティ」機能も搭載しているため、実際に撮影できるセルフィー写真のクオリティは十分満足できるものと考えていいだろう。

前面カメラは1,600万画素センサーにF2.0レンズの組み合わせ
顔のパーツごとに美顔補正を加えるA.I.ビューティ機能も従来モデル同様搭載している

 カメラアプリの上部には、フラッシュ、HDR、ダズルカラーモードのオン/オフボタンと、カラーモードの変更ボタンを用意。また、詳細ボタンを押すと、アスペクト比の変更ボタン(4:3、1:1、20:9から選択)、タイマー、撮影画素数の変更、設定ボタンが現れる。設定ボタンを押して表示されるメニューでは、位置情報や地鶏ミラーモード、タッチして撮影、ビデオ撮影解像度などの設定が可能だ。

 撮影モードは下部に表示されており、夜、ビデオ、写真、ポートレート、その他が並ぶ。そのほかには、マニュアル撮影が可能なエキスパート、ステッカー、Google Lens、パノラマ、タイムラプス、スローモーションが用意されている。

 このうち、「夜」と示されているのが夜景撮影モードの「ウルトラナイトモード」。複数枚の写真を撮影して合成することによって暗い場面でも明るく鮮やかな写真が撮影できるというものだ。撮影には7秒前後かかるが、手持ちで問題なく撮影できる。合わせて、メインの広角カメラだけでなく超広角カメラでもウルトラナイトモードでの撮影が可能という点も使い勝手がいい。ウルトラナイトモードでの撮影時には画角がやや狭くなるものの、ブレなく鮮やかに夜景が撮影できるので、大きな問題とはならないだろう。

カメラアプリ上部にはフラッシュ、HDR、ダズルカラーモードのON/OFFボタンと、カラーモードの変更ボタンを、下部には夜、ビデオ、写真、ポートレート、その他の撮影モードボタンを用意
上部メニューボタンを押すと、アスペクト比の変更ボタン、タイマー、撮影画素数の変更、設定ボタンが現れる
カメラアプリの設定メニュー
撮影モードのその他には、エキスパート、ステッカー、Google Lens、パノラマ、タイムラプス、スローモーションを用意

 以下にいくつか撮影した写真を掲載する。基本的には標準設定となるAIシーン認識オン、HDR自動、アスペクト比4:3で撮影し、一部はポートレートモードやモノクロ、ウルトラナイトモードで撮影しているが、どれも十分なクオリティを備えていると感じる。色味がおかしくなっているものもないし、明るい風景写真や夜景、室内など、これだけのクオリティの写真が撮影できるなら、まったく不満がないと言っていいだろう。

超広角カメラで撮影
広角カメラで撮影
2倍望遠ズームで撮影
5倍望遠ズームで撮影
10倍望遠ズームで撮影
夜景撮影
広角カメラで通常撮影
広角カメラでウルトラナイトモード撮影。通常よりも明るく撮影できているが、画角がやや狭まっている
超広角カメラで通常撮影
超広角カメラでウルトラナイトモード撮影。明るい場所と暗い場所のメリハリが強くなり、看板も白飛びせず撮影できている
広角カメラで撮影
広角カメラでモノクロモードで撮影
広角カメラで撮影
広角カメラでポートレートモードで撮影。こういったシーンでもポートレートモードの活用で背景を自然にぼかして撮影できる
いずれも広角カメラで、標準の撮影設定で撮影明るい屋外や夜景、室内までいずれも十分鮮やかに撮影できている

 動画撮影では、ジャイロセンサーと独自アルゴリズムの組み合わせによる電子式手ブレ補正機能が利用でき、歩きながらでも安定した動画撮影が可能としている。実際に撮影してみたところ、撮影解像度がフルHD以下であれば電子式手ブレ補正機能が働くようだが、完全にはブレが抑えきれておらず、細かなブレがかなり見られる。どうやらアクションカメラのようなほとんどブレのない動画の撮影は難しいようだ。また、4K解像度の動画撮影では電子式手ブレ補正機能は有効とはならないため、ジンバルなどの活用が不可欠だ。

フルHD解像度でラフに手持ち撮影。電子式手ブレ補正機能は働いているが、完全にはブレが抑え切れていない

防水防塵やおサイフケータイ、急速充電機能など機能面は充実

 従来モデルは、安価な価格ながら防水防塵やおサイフケータイといった国内向けスマートフォンで求められる機能を網羅している点が大きな特徴となっていた。その点はReno3 Aにもしっかりと受け継がれており、IP68準拠の防水防塵機能とおサイフケータイを搭載。新型コロナウイルスの感染拡大以降は非接触のキャッシュレス決済に注目が集まっており、その意味でもおサイフケータイの搭載は魅力となるはずだ。

 また、内蔵バッテリ容量が4,025mAhへと増量されるとともに、急速充電機能「Quick Charge 2.0」をサポートしている。付属のACアダプタを利用することで約30分で45%、約2時間でフル充電が可能とのことで、充電を忘れた場合でも短時間で充電できるようになった点は嬉しい強化だ。

 基本スペックは、SoCにSnapdragon 665を採用し、メモリは標準で6GB搭載。従来モデルのSnapdragon 710と比べて下位に位置付けられるSoCを採用しているため、性能面ではやや後退しているという印象。ただ、メモリは従来同様に余裕のある容量となる6GBとなっているため、体感レベルでは十分快適な利用が可能なはずだ。また、内蔵ストレージは標準で128GB搭載している。従来モデルでは標準モデルが64GBで、楽天モバイル版のみ128GBとなっていたが、Reno3 Aは全モデルで128GBとなっているため、素直に歓迎できる。

【10時23分訂正】記事初出時、SoCをSnapdragon 865と誤表記しておりました。お詫びして訂正します。

 SIMトレイは本体右側面に配置している。SIMソケットは2つ用意され、nano SIMを2枚利用可能。一方はmicroSDカードとの排他利用となる。microSDカードは256GBまで対応とされている。

 対応バンドは、FDD-LTEがB1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28、TD-LTEがB38/39/40/41、WCDMAがB1/2/4/5/6/8/19、GSMが850/900/1,800/1,900MHz。DSDVに対応しており、VoLTEはNTTドコモ、au、楽天モバイル、Y!Mobileに対応。実際にNTTドコモと楽天モバイルのSIMを同時に装着して試してみたが、どちらもVoLTE通話が可能だった。

 無線機能は、IEEE 802.11 a/b/g/n/ac準拠の無線LANとBluetooth 5.0をそれぞれ搭載。センサーは磁気センサー、光センサー、近接センサー、加速度センサー、ジャイロセンサーを搭載。位置情報はGPS/GLONASS/Beidou/GALILEO/QZSSにそれぞれ対応する。この他、FMラジオ機能も内蔵しており、オーディオジャックに有線イヤフォンを接続することで利用可能となる。

SIMトレイは本体右側面に配置。nano SIMを2枚装着でき、一方はmicroSDカードとの排他利用となる
FMラジオ機能は、オーディオジャックに有線イヤフォンを接続することで利用できる

 生体認証機能は、指紋認証機能と顔認証機能に対応。指紋認証は、ディスプレイ下部に内蔵するディスプレイ内蔵型指紋認証センサーによって実現。顔認証はフロントカメラを利用するもので、赤外線カメラを利用した3D顔認証に比べると認証精度は劣る。

 ポートは、下部にUSB 2.0準拠のUSB Type-Cとオーディオジャックを用意。物理ボタンは左側面にボリュームボタン、右側面に電源ボタンそそれぞれ配置している。

従来モデル同様、ディスプレイ下部にディスプレイ内蔵型指紋認証センサーを搭載
下部側面にUSB 2.0準拠のUSB Type-Cとオーディオジャックを用意。スピーカーは従来モデル同様にモノラルだ
左側面にはボリュームボタンを配置
右側面のSIMスロット下に電源ボタンを配置

 OSは、Android 10ベースのColorOS 7.1を採用。Android 10ベースではあるが、標準では画面下部に履歴、ホーム、戻るボタンを配置しており、設定を変更することでAndroid 10標準のジェスチャーナビゲーションも選択できる。また、ダークモードもサポートしており、対応アプリではアプリ自体もダークモードで利用できるようになっている。

 このほか、右側面からのスワイプでアプリのショートカットを表示する「スマートサイドバー」や、画面分割で2つのアプリを同時に利用できるといった特徴は従来モデル同様だ。

標準では画面下部に履歴、ホーム、戻るボタンを配置するが、Android 10標準のジェスチャーナビゲーションも選択可能
ダークモードもサポートしており、対応アプリではアプリ自体もダークモードで利用可能
右端からのスワイプでスマートサイドバーが開き、あらかじめ登録したアプリを簡単に起動できる
2画面モードで2つのアプリを同時に利用できる

 製品には、ACアダプタ、USBケーブル、ステレオイヤフォン、シリコンケースが付属する。

付属品は、シリコンケース、ACアダプタ、USBケーブル、ステレオイヤホン
付属ACアダプタを利用することで、最大9V/2Aでの急速充電が可能

性能はこのクラスのスマートフォンとして標準的

 では、簡単にベンチマークテストの結果を紹介しよう。今回は、UL LLCの「PCMark for Android Benchmark」と「3DMark」、Primate Labs Inc.の「Geekbench 5」を利用した。

 結果は以下のとおりで、この価格帯のミドルレンジスマートフォンとしてはほぼ標準的なスコアとなっている。また、従来モデル(Reno A 楽天モバイル版)が手元にあったので、同じテストを行なってみたところ、一部ではReno3 Aの方が上回るスコアを記録しているものもあるが、全体的には従来モデルのほうが上回っている。搭載するSoCがReno3 Aのほうが1ランク下となるため、ある意味当然の結果とも言えるが、やはり後継モデルのほうがランクの低いSoCを採用しているのは少々残念に感じる。

 とはいえ、動作が重いと感じる場面はなく、ミドルレンジスマートフォンとして十分快適に利用できると考えていいだろう。

Reno3 A
PCMark for Android Benchmark Work 2.0 performance
PCMark for Android Benchmark Computer Vision
PCMark for Android Benchmark Storage
PCMark for Android Benchmark Work performance
3DMark Sling Shot Extreme
Geekbench 5
Reno A
PCMark for Android Benchmark 2.0 performance
PCMark for Android Benchmark Computer Vision
PCMark for Android Benchmark Storage
PCMark for Android Benchmark Work performance
3DMark Sling Shot Extreme
Geekbench 5

 また、バッテリ駆動時間をPCMark for Android Benchmarkの「Work 2.0 battery life」を利用し、ディスプレイ輝度50%、Wi-FiおよびBluetoothオンの状態で計測したところ、8時間20分だった。このテストでは、バッテリ残量が20%になるまで計測するため、実際の駆動時間よりも20%ほど短くなることや、テスト自体が比較的高負荷であることを考えると、十分満足できる駆動時間が確保できていると言っていいだろう。

PCMark for Android Benchmarkの「Work 2.0 battery life」では、駆動時間は8時間20分だった

ミドルレンジスマートフォンの新しい定番として魅力あり

 ここまで見てきたように、Reno3 Aは従来モデル同様に、有機ELディスプレイの採用や、海外メーカー製のミドルレンジスマートフォンでは省かれがちな防水防塵やおサイフケータイなどの国内向け機能をしっかり盛り込みつつ、4眼仕様のカメラを搭載したり、従来モデルにはなかった急速充電機能に対応するなどの強化を実現し、魅力が高められている。

 SoCが従来モデルよりも下位となるSnapdragon 665採用という点は少々残念ではあるが、全体的にはよくまとまった製品に仕上がっており、同価格帯の競合製品と比べても競争力はかなり高いレベルにある。

 価格は39,800円と、従来モデルよりやや高くなっているが、MVNOではより安価に購入できる場合が多いようで、価格も十分競争力がある。充実した機能を備えるミドルレンジスマートフォンの新定番モデルとして非常に有力な製品と言っていいだろう。