Pentium 4対応ケースとは? “Pentium 4対応”をうたうケースは、ATX12V対応電源を搭載し、Pentium 4用CPUファンの固定器具用ネジ穴が設けられているといった二つの特徴を持つ。とくにPenitum 4用ケースとして規格化されているわけではないが、IntelはPentium 4の動作に際し、ケースデザインについてこれらのことを要求している。しかし、なかにはどちらか一方しか対応していないのに“Pentium 4対応”と言っているケースも市場には存在する。また、ASUSTeKのP4TやMSIの850 Proのように、マザーボードや付属する板にCPUファン固定用器具を取り付ける製品も登場しており、必ずしもケースにネジ穴が必要ではなくなった。そのため、既存のケースでもPentium 4のシステムを組むことも可能になったが、より確実に動作するシステムとするためにはPentium 4に対応しているケースを使うことが望ましい。
Pentium 4対応CPUファンとは? Pentium 4ではCPUファンも新しい形状になった。Pentium III用と比較して一回り大きくなっただけでなく、固定器具の上に乗せて、ヒートシンクを両側から金具で押さえ込むような形で取り付ける。マザーボードには穴があるだけで、そこを通して直接ケースに固定器具を取り付けるようになっている。これは発熱が多いPentium 4では、CPUファンが大型化するのにつれて重くなってしまうために用意された取り付け方法だ(しかし、実際のリテール版に同梱されているCPUファンはアルミ製でそれほど極端に重くなっていない)。Pentium 4用のCPUクーラーはすでにいくつかの製品が発売されているが、その固定方法も考え、CPUファン本体だけでなく使用する固定器具にも気を配りたい。
Pentium 4対応電源とは? IntelはPentium 4用の電源としてATX12V規格対応品をその動作に要求している。ATX12VはATX規格Ver.2.03にオプションとして追加されたもので必須ではない。つまり、「ATX Ver.2.03=Pentium 4対応」ではないのである。ATX12V電源では従来の電源コネクタに加え、DC+12Vを供給する4ピンコネクタが追加されている。しかも、単にコネクタが増加しただけではなく、DC+12Vの容量も増やされている。これまでのATX電源にもDC+12Vの供給ピンはあったが、DC+5VやDC+3.3Vと比べるとピン数は少なく、出力も小さかった。これまでのマザーボードではDC+12Vを使うことは少なかったのだが、Pentium 4用マザーボードではレギュレータにDC+12Vを加えてCPUへの電源供給を行なっている。機能面では従来の電源と変わらず、ATX12V対応電源でなければPentium 4用マザーボードが動作しないわけではないが、電源容量不足で動作しない例が多い。Pentium 4用と明記していなくてもATX12V規格の電源であればよいのだが、コネクタの有無だけでなくDC+12Vの容量が大きいことが重要となる。
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