“つかみ”を有効に使って敵を倒す
デッド オア アライブ
テクモの3D格闘ゲーム「デッド オア アライブ」。オリジナルのアーケード版は、登場時期がちょうど「バーチャファイター3」と重なってしまったこともあり、それほど大きなムーブメントにはならなかった。しかし、新しいものを見分ける目と良質なものをかぎ分ける鼻を持ったプレイヤーにとっては、このゲームもまた同じくらい魅力的なゲームに映ったことだろう。いや、女性キャラの胸の揺れに目を奪われたというだけではなく。
相手の攻撃を受け流して攻勢に転じる“ディフェンシブ・ホールド”や、リングの周囲に設けられた、ダウンすると爆発などの追加ダメージを受ける“デンジャーゾーン”の採用は、よりスリリングなゲームを提供してくれる大きな要因となった。また、モーションキャプチャーを使用したポリゴン体のアニメーションも自然なだけでなく、たとえばジークンドー使いのジャン・リーの動きは、おそらくこれまでのゲームの中で最もブルース・リーのそれに近い。アクション俳優を数多く輩出しているJAC(ジャパン・アクション・クラブ:創設者は千葉真一氏)だからこそできる多彩な技の数々が、ゲームに自然に溶けこんでいるといえるだろう。
この10月に登場したサターン版でも、その楽しさはまったく損なわれていない。それどころか、バランスの再調整や新たなプレイモードの追加、プレイするほどに増えていくコスチュームやオプションの数々など、アーケード版を素材にした新バージョンと呼んでも差し支えのないレベルにまで仕上がっている。画面のポリゴンなどの表現も、まちがいなく現在のサターンソフトの最高峰。対戦が主流のゲームセンターではじっくり楽しむことができないという初心者の方でも安心して取り組むことができる作品だ。
実はこの「デッド オア アライブ」。プレイステーションへの移植が予定されている。順調に作業が進めば来春にも発売の運びになるという。キャラクターの技も増えるらしい……? とのことなのでファンの人はそちらも楽しみに。
□テクモのホームページ
http://www.tecmo.co.jp/
□「デッド オア アライブ」の紹介ページ
http://www.tecmo.co.jp/product/doa/doa_home.htm