会場:幕張メッセ HALL 1~8
今回のイベントでは、ソニー、ニコン、オリンパスなど大手各社の秋の新製品が勢揃いし、日本国内のイベントとしては、なかなか見応えのあるものとなった。
ただ、先週ドイツで開催された「IFA」やアメリカの「Seybold」で、海外先行発表された新製品はまったく姿を見せず、その意味ではやや肩すかしを食った感じもある。
まず、今回のイベントでぜひとも見ておきたい新製品についてレポートしよう
。 ●ソニー:「Cyber-shot DSC-F505K」の巨大ディスプレイで強烈アピール
会場を巡っていて度肝を抜かれるのが、ソニーブースだ。ソニーは今回、細かな機器の展示ではなく、ポイントを「DSC-F505K」とノートPCの「VAIO PCG-C1XE」の2製品だけに絞った大胆な出展となっている。
なかでも、実物の40倍といわれる巨大なCyber-shotのディスプレイは圧巻。その周囲では、Cyber-shot F505Kを持った女性説明員が20~30人おり、実機を手にしながら丁寧な説明を受けることができる。今日は招待日であり、筆者が会場に行ったのは夕方5時過ぎだというのに、説明員全員がほぼフル稼働状態という人気ぶりだった。
また、同ブースでは昨日発表されたばかりの、41万画素CCD付きVAIOである「PCG-C1XE」が並んでおり、Cyber-shotと人気を二分していた。
●ニコン:「D1」のハンズオン・デモが実現
ニコンブースでは、これまでアクリル越しでしから見られなかった話題のデジタル一眼レフ「D1」を、実際に手にとって触れることができる。
実機は2台用意されており、いずれもきちんと稼働するモデルが用意されている。発売前に実機に触れることができる最後のチャンスになりそうなので、購入を検討している人や予約済みの人で、実機をぜひとも手にしてみたいという人は必見だ。
もちろん、ブースでは、各人がかなりの長時間に渡って「D1」に触れ、その感触を確かめる姿が見られ、明日からの一般公開日には、大混雑する可能性もありそうだ。
●オリンパス:話題の250万画素モデル「C-2500L」を出品
オリンパスブースはもちろん、発売を来週に控えた同社のフラッグシップモデル「CAMEDIA C-2500L」がメイン。ブース内では特設ステージでC-2500Lを使ったプロカメラマンのセミナーが行われたり、巨大なサイズの実写プリントが展示されるなど、並々ならぬ力の入れようといえる。
事実上、C-1400XLの後継機となる注目モデルだが、今日は取材の時間が遅かったせいか、説明用カウンターには人がまばらだったのはやや意外だった。
●富士フイルム:FinePix1700Zを出品。プリンター内蔵機はティザー告知に留まる
富士フイルムは今回、新製品としては先だって発表されたばかりの「FinePix1700Z」をメインとした出展となっている。
また、7日からティザー告知が始まった、注目のプリンター内蔵デジタルカメラ。このモデルは、「230万画素デジタルカメラ「FinePix」と、インスタントカメラ「チェキ」の2つの機能が融合した新コンセプトデジタルカメラ」と説明されており、「プリンカム」という仮称となっている。
事前のリリースでは会場で見られるようなニュアンスもあったが、会場でもティザー告知のみで、現物はナシ。商品説明用ビデオの最後に、ホームページ上で公開されているものとほぼ同じイメージが短時間登場するだけに留まっている。
□WORLD PC EXPO 99のホームページ
http://wpc99.nikkeibp.co.jp/
('99年9月7日)
[Reported by 山田久美夫]