会場:サンフランシスコ Moscone Center
前日のレポートでも紹介しているように、SEYBOLD SEMINARSはパブリッシングのプロフェッショナルを対象にしたイベントである。必然的に、展示されている製品やソフトウェアも、一般ユーザーには無縁と思われる大型の業務用印刷システムや、プリプレス、ワークフロー制御など専門的かつハイエンド向けのものが少なくない。そんななかではあるが、いくつか興味深い新製品も目にすることができたので、有力なブースとともに紹介していこう。
■FireWireインターフェイスを搭載する機器が増加
Apple ComputerのPowerMac G4(あるいはPowerMacintosh G3)が、標準インターフェイスとしてFireWireを採用し、SCSIをオプションにしていることで、ハイエンド向けの周辺機器が持つインターフェイスもイベントを重ねる度に、FireWireの比率が高くなっている。例えばすでに発表されているニコンの一眼レフデジタルカメラ「D1」や、先月のMacworld EXPOレポートで紹介したESCIENTのDVD-ROMチェンジャーなどがそうである。またストレージ関連も、次々にFireWireの搭載が進んでおり、MicronetなどRAIDシステムでおなじみのメーカーがFireWire対応のRAIDシステムを展示していた。
□VST Technologiesのホームページ(英文)
http://www.vsttech.com/
□UMAXのホームページ(英文)
http://www.umax.com/
■G4搭載のアップグレードカードはリリースのみ
Apple ComputerのPowerMac G4発表とMotorolaのリリースを受けて、旧モデル向けにアップグレードカードを提供しているサードパーティ各社は一斉に動き出した。すでに、PowerLogix、NewerTechnology、Sonnet Technologies、INTEREXのXLR8ブランドなどおなじみのメーカーが次々と新製品となるG4アップグレードカードを自社のホームページなどで発表している。しかし、会場内のブースには、まだ製品はおろか資料も用意されていないところがほとんどだ。
【G4アップグレードを予定しているメーカー各社】
□PowerLogixのホームページ(英文)
http://www.powerlogix.com/news/press.html#G4(英文)
http://www.powerlogix.co.jp/news/news.html(和文)
□NewerTechnologyのホームページ(英文)
http://www.newertech.com/
□Sonnet Technologiesのホームページ(英文)
http://www.sonnettech.com/news/g4_pr_090299.html
□INTEREX(XLR8)のホームページ(英文)
http://www.xlr8.com/xlr8/frames/SubFrames/ContentFrames/Press/990831-G4.html
■有力ブースの来場者向け体験セミナーは常時満席状態
パブリッシング関係の来場者が主流を占めるイベントということで、大きなブースでの出展内容はシアターや、体験セミナーなどが中心。新製品の新しい機能などを実際に体験する高度な内容のものも少なくない。AdobeやQuark、あるいはMicrosoft、Intelといった有力ブースで開かれている体験セミナーなどはいつも満席状態だ。
「Adobe InDesign」がいよいよ発売され、Quarkに奪われたDTPソフトのシェア奪回に乗り出すAdobe。自社ブース以外にも数カ所でInDesignの体験セミナーは開催されており、その注力度がうかがえる | |
対するQuarkも、ブース内で「Quark Express 4.1」を紹介。説明員の気合いからして違うAdebeブースほどの活気はないが、こちらも常時混雑しているブースの1つ |
Microsoftは「Windows 2000」、「Publisher 2000」などを中心に展示。ブースの一角ではClearTypeのテクノロジーデモも行なわれているほか、なぜかDirectXのコーナーも | |
Intelブースでは、スタンドごとに有力なパブリッシング関連ソフトをデモンストレーション。ちなみにIntelのハンズオンコーナーでもAdobeのInDesignが利用されている |
□SEYBOLD SEMINARSのオフィシャルサイト(英文)
http://www.seyboldseminars.com/
('99年9月2日)
[Reported by 矢作 晃]