開催地:幕張メッセ(新館ホール9~11号館)
任天堂株式会社は8月27日から29日までの3日間、幕張メッセの新館ホール9~11号館で同社のコンシューマゲーム機NINTENDO 64、ゲームボーイ、64DDに関するゲームの展示会「NINTENDO スペースワールド'99」を開催した。3日間の合計入場者数は17万人で、特に土日の会場は混雑を極めていた。各ソフトをプレイするためには30分ほど待たなければならず、人気のあるソフトに至っては7分ほどプレイするために1時間30分待ちといった状況となっていた。
■ランドネットと64DDで新しい遊びを提案
ランドネットスタータキット |
一番人気は「巨人のドシン1」 (C)1999 Param (Marigul) |
64DDの発表当初、追記可能なメディアである点が強調されていたが、この12月にスタートするサービス「ランドネット」では通信機能を中心とした総合サービスとしてスタートすることになる。64DDも単品ではなく、ランドネットのスタータキットとしてNINTENDO 64モデム、メモリー拡張パック等を同梱し発売される。
通信によるゲームとしては対戦などが考えられるが、むしろ追加データの配信や、情報交換の場の提供がメインとして考えられているようだ。現在の予定では発売されるすべてのゲームにそれぞれホームページを開設し、書き込みなどを通じて情報交換ができるようにするという。
このホームページにアクセスするためには64DDに専用ディスク(ランドネットディスク)を挿入する必要があり、会員以外はアクセスできない仕組みにするという。課金システムとしてサービス開始当初は、クレジットカードをメインに考えていると言うことで、ここらへんはセガ・エンタープライゼスのDreamcastとは考え方が違っていて面白い。
また、64DDの起動時、画面右下に日付、曜日、時間が表示されていた。こういった時計機能を使ったゲームや、サービスも考えられているようだ。
出展ソフトとして注目なのは、なんといっても「巨人のドシン1」で、これまでのゲームジャンルには属さない不思議なゲーム。プレーヤーは巨人のドシンを操作し、島を開発したり、破壊したりする。ドシンは島の住民からハートやドクロをもらうことでドンドン大きくなる。ただし、大きくなりすぎると足下が見えなくなり思い通りに動かせなくなるなど、難しい一面も持つ。
このほかでは、ポケットカメラを接続することで実写を取り込み自在に変化させることができる「マリオアーティスト タレントスタジオ」も面白そうだった。会場では、カメラが接続され、ユーザーの顔を加工する実演も行なわれていた。
【マリオアーティスト ペイントスタジオ】 (C)1999 Nintendo |
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【マリオアーティスト タレントスタジオ】 (C)1999 Nintendo |
■周辺機器もそろい、粒ぞろいのNINTENDO 64対応ゲーム
発売当初はその存続を不安視する向きもあったNINTENDO 64だったが、今回の展示会場では粒ぞろいのソフトが展示され、これからますます元気になっていく予感がした。
会場ではミニレーサーズ(仮称)と表記されていた、ラジコンカーを操縦する「スリッ駆 ラジッ駆(スリックラジック)」、絵本の中のキャラクタが動いているかのようなかわいらしいグラフィックの「スーパーマリオRPG2(仮称)」、糸井重里氏制作のRPGとして完成が待たれている「MOTHER3 豚王の最期」、そしてゼルダの伝説 外伝(仮称)やドンキーコング64(仮称)など挙げればきりがない充実度だった。
同時に周辺機器もいくつか展示されていた。この冬の発売が予定されている「ドンキーコング64(仮称)」ではメモリー拡張パックが同梱されることがアナウンスされていた。また、「糸井重里のバス釣りNo.1・決定版!」のコーナーではアスキーの「つりコン64」が展示されていた。これがなかなかスグレもので、リール負荷に対応したりドラッグで5段階の調節が可能になるという。
【糸井重里のバス釣りNo.1・決定版!】 (C)1999 Nintendo/HAL Laboratory,Inc./Shigesato Itoi |
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【ドンキーコング64(仮称)】 (C)1999 Nintendo. Game by Rare. Rareware Logo is a trademark of Rare. |
■発売延期は残念だが、やはり注目度バツグンの「ポケットモンスター 金・銀」
もっとも来場者の興味を集めたのは、やはりゲームボーイ用ソフト「ポケットモンスター 金・銀」だろう。会場の1/4近く展示コーナーが割かれていたにもかかわらずプレイ待ち時間が45分というところからも、その人気が伺いしれる。
そして、同時に気になるのが発売日。スペースワールド'99開催直前までは「9月上旬から中旬」とアナウンスされていただけに、確定した日付が発表されるのではと期待されていたのだ。結果から言えば、たしかに発売日は発表された。しかしその発売日は「11月21日」と3カ月近く先となってしまった。会場にはお詫びの立て看板が掲げられ、その近くでは親が子供に発売延期を説明する姿が見られた。
とはいえ、ついに日付まで発表されたので、おそらくこの日付には間違いなく発売されることになるだろう。ポケモンのオス、メスやポケモンのタマゴなどかなりパワーアップしているようなので、11月21日を楽しみに待ちたいと思う。
会場に張り出された発売延期のお知らせ | 【ポケットモンスター 金・銀】 (C)1995,96,98,99 Nintendo / Creatures inc./ GAME FREAK inc. |
□任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□NINTENDOスペースワールド'99のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/n10/spacew99/index.html
('99年8月31日)
[Reported by funatsu@impress.co.jp]