台湾マザーボードメーカーMicrostarの日本法人、エム・エス・アイコンピュータジャパン株式会社(以下、MSI-J)は26日、日本AMD株式会社との共同コメントというかたちでAthlon用マザーボード「Microstar MS-6167」の一部製品の不具合と、該当製品の交換に応じることを明らかにした。MS-6167は現在市場で入手可能な唯一のAthlon対応マザーボード。
コメントによれば、Athlon用マザーボードMS-6167の一部製品に不具合があったことを両社は認識しており、解決方法についても判明しているという。具体的な症状は、コールドスタート(電源OFFの状態からの起動)に失敗するというもの。また、この症状はAthlon本体に起因するものではないとしている。
MSI-Jによると、今回の不具合についてはBIOSの更新、抵抗の交換、キャパシタの追加で解決可能で、今週から出荷しているMS-6167はすべて対策品になっているという。また、すでに販売済みの製品のうち、不具合のあるものについては交換に応じるとしている。具体的にはエンドユーザーから、ショップ経由で「コールドスタートに失敗する」という理由で交換要求があった場合にのみ交換に応じる。並行輸入品については対象としない。なお、不具合と交換の対応については、ホームページも含めてからエンドユーザーに直接告知を行う予定はなく、代理店やショップでの対応にまかせる方針としている。
今回の共同コメントでは不具合の原因については言及されていない。MSI-Jによれば、初期のMS-6167は量産前のチップセットのデザインを元に設計・製造していたが、製造途中で切り替わった量産タイプのチップセットはデザインが変更されており、結果的に量産タイプのチップセットを搭載した初期のMS-6167では設計仕様が合わなくなり、不具合が出るようになってしまったという。
また、国内で販売された初期のMS-6167は、量産開始前のチップセットを搭載した製品と、量産開始後のチップセットを搭載した製品の2種類がある。不具合は後者にのみ発生し、MS-6167の全てに発生する問題ではないという。
これに対し日本AMDでは、すでに出荷しているMicrostar以外のSlot Aマザーボードでは同様の問題は発生しておらず、チップセットについては問題はない、としている。
AMDの最新CPUであるAthlonは17日から正式販売が開始されていたが、発売後初めての週末を前に、マザーボードの不具合を理由としてベアボーンキットなどの出荷停止が確認され、予定されていたAMDとショップの共同キャンペーンも中止となっていた。
□エム・エス・アイコンピュータジャパンのホームページ
(この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.msi-computer.co.jp/
□Microstarのホームページ(英文)
(この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.msi.com.tw/
□日本AMDのホームページ
(この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.amd.com/japan/
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('99年8月26日)
[Reported by date@impress.co.jp / fumitake@impress.co.jp]