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携帯電話/PHS着信メロディ作成支援ソフト
着メロメーカー v.1.2.6

着メロメーカー
着メロメーカー v.1.2.6
  • ジャンル:電話関連ソフト
  • 種別: シェアウェア1,000円
  • 作者:@moon氏
  • 対応OS:Windows 95/98

ソフトウェアは作者のホームページから
ダウンロードできます

 このコーナーでは、窓の杜編集部の協力を得て、Windows用のさまざまなオンラインソフトを月ごとにテーマを決めてレビューします。今月のテーマは電話関連オンラインソフトです。掲載は毎週木曜日を予定しています。

【編集部】

■オリジナルの着信メロディを作ってみよう

 携帯電話やPHSの着信時に自作のメロディを鳴らす、いわゆる「着メロ」機能のついた機種は多く、人気も高いが、曲から楽譜を起こして入力するデータとして変換するのはかなり大変だ。ヒット曲のデータを集めた本も発売されているので、これを利用する手もあるが、自分の使いたいフレーズではなかったり、そもそも曲自体が載っていない場合は、やはりデータを自作するしかない。そんなときはこの「着メロメーカー」を使ってみよう。

■着メロメーカーの使い方

 着メロメーカーの使い方は簡単だ。起動したら、まず[メニュー]の[オプション]から、使用するMIDIデバイスの設定をしよう。視聴時の音色も指定できるので、好みの楽器を設定しておける。

 設定が終わったら、下のウィンドウから音符の種類を選び、マウスで中央に表示されている4分休符の並んだ五線譜の上に音符を置いていくだけだ。楽譜があれば、まさにそのままのイメージで音符を並べるだけでいい。

 楽譜がない場合は自分でいわゆる「耳コピ」をするわけだが、このソフトは強力なエディット機能を持っているので、音を探しながらの楽譜作成には特に威力を発揮する。音符を置くときはリアルタイムで音が鳴り、五線譜上でドラッグして音程を変え、音を探し当てることができる。音の長さが違った場合は、音符の上で右クリックすると現われるコンテキストメニューから自由に変更できるようになっている。音符の挿入や削除、また範囲を指定してのコピーや削除、アンドゥ、リドゥといった編集機能もあり、入力した楽譜の範囲を指定して再生もできるので、トライ&エラーを少し繰り返せば、望みのメロディーを作成できるだろう。

 さらに便利なのが、MIDIファイルからのデータ取り込み機能だ。これは使いたい曲のMIDIデータがあれば、それを利用して簡単に着メロを作ることができるもので、[MIDIデータ取り込み]ボタンを押すと、MIDIデータ選択のウィンドウが開くので、[参照]ボタンを押してMIDIファイルを選択する。ファイルを開くと、中央のリストボックスにMIDIのトラック一覧と楽譜が表示されるので、いちばん左にあるトラックナンバーをクリックして、主旋律(いわゆるボーカル)のあるトラックを選択しよう。一見してどのトラックか分からなくても、[リアルタイム選択]にある再生ボタンを押すとトラックごと再生が始まるので、そのままトラックの選択を変えれば聞き覚えのあるメロディーが聞こえるトラックがあるはずだ。

 つぎに、着メロに使いたいフレーズを選択する。楽譜がある程度読めるなら、該当するフレーズの部分をドラッグするだけでいい。[リアルタイム選択]では、再生ボタンを押して音楽を聞きながら、変換したいフレーズの最初と最後で[リアルタイム選択開始]、[リアルタイム選択終了]を押すことになる。どちらの方法でも[選択情報]に開始と終了の音番号が表示され、選択範囲を視聴できる。範囲の調整も、直接音番号を入力できるので簡単だ。選択が終わったら、[取り込み]ボタンを押すとメイン画面の五線譜に楽譜が転送されるわけだ。[追加取り込み]にチェックをしておけば、すでにある楽譜の最後に追加できるようになっている。

 取り込んだ楽譜は、そのままでは利用できないことが多い。これは機種によって入力できる音程の幅が狭かったり、対応していない音符が使われていたりするからだ。これは[機種選択]から自分の使っている機種をドロップダウンボックスから選択すると表示される。たとえばDoCoMoのP205/P206/P156では、音程はc4~b5(ドから高いシまで)、音数は30、最小音符は8分音符と、制限はかなり厳しい。まずは[ファイル情報]にある[キー]を使って全体のキーを上げたり下げたりして、音符が範囲に収まるようにする。つぎに[音符の一括変換]で16分音符を8分音符に変換したり、付点音符を分割したりすることで使える音符にして仕上げていこう。

 楽譜ができ上がったら、機種選択が正しい事を確認して、[着メロ作成]ボタンを押そう。うまくいけば、別ウィンドウに着メロの入力の仕方が細かく指示されたリストが表示される。このリストはそのままフォントサイズを指定してプリントアウトしたり、テキストファイルとして保存しておくこともできる。もし変換できなかった場合は、原因となっている音符の音番号とその理由が表示されるので、それを元に楽譜を修正しよう。

 もちろん楽譜データそのものを保存しておくこともできるので、将来別の機種に買い換えても、そのままデータを変換して使うことができる。現在でもほとんどの携帯電話・PHSに対応しているが、まだ対応していない機種も、ホームページで配布される追加データでサポートされるので安心だ。

■最後に

 楽譜作成のユーザーインターフェースが非常によくできており、誰でも簡単にメロディーの入力や修正ができる点は高く評価したい。もちろんMIDIデータからの入力機能も強力で、着メロ作りには欠かせない。三連符やスラーに対応していないのがおしいところだが、機能的には十分といっていいだろう。

 着メロは他人の着信との区別する以外に、オリジナリティーを主張する事もできる。本に載っているよくあるヒット曲ではなく、マイナーだが自分が好きな曲を耳コピで入力してこそ、本当の個性というものだ。この「着メロメーカー」を使って、どんどん自分だけの着メロを作ってみよう。

□作者のホームページ
@moon
http://www1.neweb.ne.jp/wa/amoon/

[Text by 鹿山雅志]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp