米NS、CyrixブランドのPC向けCPUから撤退

'99年5月5日発表(現地時間)



 米National Semiconductor(NS)は5日(現地時間)、PC向けのSocket CPU市場から撤退することを発表した。今回撤退するのはM IIなどのPC用Socket 7 CPUのみで、MediaGXを含む統合CPUのラインは強化するとしている。また、この計画に関連して人員を550人削減(4月に発表したシンガポールの165人を含む)し、メイン州サウスポートランドのウェハ工場を売却する予定も明らかにしている。NSは'97年11月にCyrixを買収し、Cyrixブランドでx86互換CPU市場に参入していた。

 この計画は、同社のビジネスの焦点を新しい情報機器と、アナログ半導体に絞り込むためとしている。費用として'99年度第4四半期に2億5,000万~3億ドルを計上するが、2000年の売上高は'99年から2桁の成長を予想している。

 同社のCEO Brian L. Halla氏はリリースの中で「PC CPU市場からすみやかに撤退する。その代わり、立ちあがったばかりの情報機器市場に力を入れる。情報機器にはローパワー、Webアクセス機能などが必要となる。NSは、それを実現するMediaGXなどの統合チップデザイン、使いやすいユーザーインターフェイスに必要なアナログ技術を持っている」と述べている。

 なお、今後のSocket 7 CPUの供給については「完全に移行が終わるまで、顧客への製品の供給を続けることを保証する」(Halla氏)としており、新規受注も制限せずに受け付ける。

 NSの日本法人ナショナル セミコンダクター ジャパンでも、米国の対応に準じて製品の供給を続け新規受注も受け付けるとしている。

□米National Semiconductorのホームページ(英文)
http://www.national.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.national.com/news/item/0,1735,377,00.html
□関連記事
【'97年7月29日】米Cyrixと米National Semiconductorが合併。ローエンド市場を目指す
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970729/cyrix.htm

('99年5月6日)

[Reported by furukawa@impress.co.jp]


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