COMDEX/Spring '99会場レポート1

次世代マウス「IntelliMouse Explorer」に人気集中

ブースに設置されたIntelliMouse Explorerの模型
会期:4月19日~4月22日(現地時間)

会場:Chicago、 McCormick Place

 コンピュータとコンシューマーエレクトロニクスの展示会「COMDEX/Spring '99 and Windows World」が、現地時間の4月19日から22日まで開催されている。来場者の多くは、Microsoftが新たに発表した次世代マウス「IntelliMouse Explorer」を一目見ようと同社ブースに集まった。



●チップが内蔵されたマウス

 MicrosoftのBill Gates会長が前日の基調講演で発表した次世代マウス「IntelliMouse Explorer」は、その中心部に、オプティカルセンサーとデジタル信号プロセッサ(DSP)から成る小さなチップが埋め込まれている。これにより、マウスの動きを認識する。

 具体的には、同社が新たに開発したオプティカル認識技術「IntelliEye」により、オプティカルセンサーが1秒間に1,500以上のイメージをキャプチャする。また、マウスを動かすことによるこれらのイメージの変化をDSPが計算して、ディスプレイ表示に反映させる。この方式では、ボールを使用した従来型のマウスよりも動きを正確に認識できる上、マウスパッドも必要なくなるという。また、洋服の表面や壁などにマウスを当てて使用することもできる。

IntelliMouseの表側 IntelliMouseの裏側 マウス左側に新しく加えられた2つのボタン
IntelliMouse Explorerの表側 IntelliMouse Explorerの裏側 マウス左側面に新しく加えられた2つのボタン

 
●プログラム可能なボタンでカスタマイズ

プログラム可能なボタンの設定ウィンドウ
プログラム可能なボタンの設定ウィンドウ
 また、「IntelliMouse Explorer」はとくにWebサーフィンを簡単に行なえるようにデザインされている。マウス上部についているスクロールボタンは、Webサイトのスクロールをワンタッチで行なえる機能を提供する。また、マウス左側に新しく加えられた2つのボタンでは、それぞれ押すだけで以前のWebページと次のWebページに飛ぶことができる。さらに、この2つのボタンはプログラム可能で、たとえばWebサイトをあまり利用しないユーザーは、前部のボタンを押すとテキストコピー、後部のボタンを押すとペーストなどの異なる機能に変更することができる。


 
●マイクロソフト社員もマウスに夢中

 同マウスのデモを行なったMicrosoftのTim McDonough製品マネージャーは「Microsoftキャンパスのいくつかの部門でこのマウスを試験的に使用したが、非常に好評だった。その後、このマウスを回収したところ、返してほしいという苦情が出た。一度このマウスを使ってみると、便利さが分かるだろう」と語った。会場でも、マウスを試した多くの来場者が、好意的な反応を示していた。「IntelliMouse Explorer」の出荷は北米および日本市場で9月以降で、米国での予想小売価格は74.95ドルになる。

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オプティカルセンサーとデジタル信号プロセッサ(DSP)から成る小さなチップ。小指の先ほどの大きさ 不要になったボール、その他のデバイス
オプティカルセンサーとデジタル信号プロセッサ(DSP)から成る小さなチップ。小指の先ほどの大きさ 左側のボールなどのデバイスが、右のチップとセンサーに置き換えられる

 
□COMDEX/Spring '99ホームページ(英文)
http://www.comdex.com/comdex/owa/event_home?v_event_id=309

('99年4月22日)

[Reported by HIROKO NAGANO, Chicago]


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