今回の発表によれば、'98年のパソコン工場出荷台数は777万台で、対前年成長率は0.9%減の微減を記録した。工場出荷台数で前年を下回ったのは、'92年にマイナスを記録して以来、6年ぶりのことという。
データクエストの分析では、'98年前半は景気の低迷による消費の冷え込みで、2桁のマイナスを記録したものの、後半はWindows 98の出荷が引き金となり、個人市場が前年同期比で50%近いのびをみせたため、通年では微減に留まったとしている。ノート型とデスクトップの比率に関しては、ノート型が構成比の45%を超し、前年比9.1%の増加を記録している。
同時に発表された各パソコンメーカーのシェア比率では、トップは昨年に続きNECで24.8%。続いて富士通の23.1%、日本IBMの10.2%、東芝の7.2%、日立製作所の5.5%となっている。アップルコンピュータに関しては'97年の5位から6位にシェアを落とした。ただし、iMacが好調なことで8月以降シェアをのばしているという。同じくVAIOが好調なソニーは通年で7位、第4四半期(10月-12月)に限れば4位という好成績を記録している。このほか好調な企業として名が上がっているのは、日本ゲートウェイ2000、デル・コンピュータ、シャープ、松下電器など。
'99年の動向予測としてデータクエストは、個人市場に関してはインターネット需要により好調に推移するものの、企業市場は2000年問題などの不安材料があるとして、市場全体では前年比9%増の847万台になると見ている。
また、日本電子工業振興会(JEIDA)も4日、パソコンの国内出荷台数を発表した。これによると、前年比0.4%減の701万6,000台で、金額ベースでは前年比9%減の1兆5,641億円となった。
□データクエスト部門のホームページ
http://www.dataquest.co.jp/
□プレスリリース
http://www.dataquest.co.jp/news/1999/165.html
□日本電子工業振興会(JEIDA)のホームページ
(2月4日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.jeida.or.jp/
('99年2月4日)
[Reported by funatsu@impress.co.jp]