【調査協力】	ダイエーメディアソリューションズ
【調査期間】	'98年3月1日～11月30日

　今年もデスクトップ、ノートともに様々な機種が登場したが、1年を振り返ってみるためにメディアバレーの協力を得て、'98年の年間売れ筋ランキングを集計した。なお、調査協力店の集計上の都合により、'98年3月1日から11月30日までのデータとなっている。

●デスクトップ

　デスクトップの1位は、やはりアップル iMac。通常のランキングでも発売直後から、ずっと首位を保っており、年間でもダントツのトップとなった。Mac OS 8.5モデルに入れ替わっても順調で、最終的には2機種そろってワンツーフィニッシュを飾った。iMacは11月に入ってから一時的に落ち込んだものの、アップル独自のスマートローンによって、学生を中心に再び人気が盛り上がったという。また、Power MacintoshシリーズもiMac人気の支援を受けたことと、G3シリーズ自体の実売価格が下がったことで今年後半になって伸び、アップルは合計6機種がランクインした。
　3位から12位まではアップル以外では富士通がずらりと並んでいる。メーカー別の販売台数では、やはり富士通がトップとなり、大手メーカーの強さを感じさせる。一方のNECは、今年後半になってからの宣伝自粛や、品不足が響いて2機種が下位にランク入りするにとどまっており、全般に伸び悩んでいる。
　ユニークなモデルを次々と投入してきたソニーだが、このランキングでは18～20位にこの冬の最新機種が並んでいる程度。しかし、ソニーはメーカー別の販売数では富士通に次いでおり、これは何か1機種が飛び抜けて売れるのではなく、すべての製品がまんべんなく売れた結果だという。

　今年1年のデスクトップ市場を総括すると、やはりiMacに尽きるだろう。ユーザー側にとってだけでなく、販売店側にとってもこれほど衝撃と影響を与えた商品はないという。

　ノートパソコンも、やはり上位に富士通がかたまっている。メーカー別の販売台数でも首位となっており、デスクトップほどではないものの根強い人気を見せている。NECも合計4機種がランク入りしたが、デスクトップ同様に品不足などが大きく響いて、全体の販売数では伸び悩んでいる。
　ノートの中で特筆すべきなのは、ソニーのVAIO Note PCG-C1だろう。10月後半の発売ながら8位に食い込んでおり、12月も含めた集計ではさらに上位は確実だという。505シリーズも合計3機種ランク入りしており、売り切れ続出という評判通りの結果を見せ、メーカー別の販売台数ではデスクトップと同じく富士通に次ぐ数となっている。
　シャープは、安定した人気を保って計5機種がランク入り。だが、B5ファイルサイズのいわゆる銀パソ市場に投入したMebius Note PJ PC-PJ1は、初代のPC-PJ1こそ16位にランク入りしたものの、後継機は伸び悩んでランク外となっている。
　ランキングからは漏れたものの、今年後半になってからはIBMが伸びたという。特に家庭向けのiシリーズは入荷するそばから売れ、入荷数さえ豊富ならランキングにも充分入ったとのことだ。

　今年1年のノートパソコンは、やはりソニーの505シリーズに尽きるという。デスクトップのiMacとともに、デザイン性が今年のパソコンのキーワードとなったようだ。

('98年12月24日)

[Reported by PC Watch編集部]