【イベント】

WORLD PC EXPO98レポート 周辺機器編

ハギワラがスマートメディア採用の
オーディオプレーヤーを参考出品 ほか

会場 会場:日本コンベンションセンター(幕張メッセ)全館

会期:9月30日~10月3日

出展社数:646社(2,649小間)


●ハギワラ、スマートメディアを採用したオーディオプレーヤーなど

 ハギワラシスコムのブースでは、スマートメディアを採用した「スマートメディア オーディオプレーヤー」が参考出展されていた。韓国セハン情報システムの「MPMan」などと同じく、圧縮されたデジタルオーディオデータを再生するもので、「スマートメディアを使うことで、データの可搬性が高くなっている」ことが売り。ヘッドフォン型と、ウォークマンタイプの2種類が展示されており、「製品化は'99年後半、価格は1万円台を考えている」という。

 展示されていたのはモックアップモデルで、圧縮フォーマットについても「まだ未定」としているが、「動作可能な試作品は既に完成しており、著作権問題が解決すればほどなく発売できる」という。著作権問題に関しては「不正なデータが流通できないようなデータフォーマットや流通形式を検討している」といい、具体的には「スマートメディア内の音楽データを、パソコンからアクセスできないように保護する機構」などが考えられている。

 また、スマートメディアの最大容量は現在16MBで、音楽データの格納用としてはやや小さい。これについては「近い将来、32MBや64MBメディアの発売が予想されており、これらが出れば問題ない」としている。

スマートメディア オーディオプレーヤー スマートメディア オーディオプレーヤー
ヘッドフォン型。左側にスマートメディアが差し込まれている。 ウォークマンタイプ。前に飛び出している赤いものがスマートメディア。

ピンク色  このほか同ブースでは、年内発売予定としてカラータイプのスマートメディアが展示されていた。展示されていたのはNintendo 64用のスマートメディア対応画像編集キット「マリオのふぉとぴー」向けに発売されるというピンク色の製品のみだが、一般向けにも緑、黄色、紫の3色が発売される予定。ただし、「構造上の問題」により、いずれも8MBの製品になる見込み。


●NECとカシオ、小型のカラースキャナを参考出品

 NECは、USB接続の「フルカラーモバイルスキャナ」を参考出品。本体の縁が青色透明となっているなど、デザインも凝っている。読み取りサイズはA6、解像度は300dpi。市場価格は35,000円前後で、年末商戦までに市場に投入したいとしている。当初はWindowsのみに対応するが、'99年2月頃にはiMac対応ドライバを無償で公開する予定。

 このスキャナはフラットベッドとして使用できるほかに、裏返してハンディスキャナのようにも使用できることが最大の特徴。この場合、底面に窓が開いているので、裏返してスキャンするときに取り込む位置を確認できる。

 なお、同社では今後「モバイルスキャナ」をシリーズ化して、色々なサイズや、解像度のものを発売していくとしている。

モバイルスキャナ モバイルスキャナ モバイルスキャナ
本体上面。青色の部分はスケルトンになっている。 フラットベッドとして使う場合。 裏返すとハンディスキャナのように利用可能。底面には窓が開いているので、スキャン範囲を確認できる。

 カシオは、小型周辺機器「Freedio」シリーズとして、外形寸法(幅×奥行き×高さ)54.6×106.4×22.3mmと手のひらサイズで、重量133gのカラースキャナを展示。コードレスのハンディスキャナとして使用できるほか、底面にフィーダを取り付けることでシードフィードスキャナとしても利用可能。

 パソコンとは、オプションのクレードル(1万円程度)を使用して、パラレルポートに接続する。スキャナ単体で取り込んだ後に、クレードルに差し込んで転送できるほか、クレードルに差したままシートフィード式スキャナとしても使用できる。最大読み取り幅は最大80mm。解像度はパソコン接続時に300dpi、スキャナ単体では150dpiとなる。価格は3万円前後で、12月の発売が予定されている。

小型スキャナ 小型スキャナ
左側がシートフィーダ部、右側がスキャナ本体。 クレードールに装着して、名刺をスキャン中。

●Clik!が日本に上陸

 アイオメガのブースでは、既に海外の展示会などで出品されている「Clik!」を展示している。Clik!は54.9×50.1×1.95mm(幅×奥行き×高さ)の40MBのメディアを使用したリムバーブルドライブ。ドライブの外形寸法は117×70×20mm(幅×奥行き×高さ)と、メディアのサイズからすると少し大きめになっている。

 パッケージにはPCカードインターフェイスや、パラレル接続インターフェイスなどのほかに、フラッシュカードリーダも含まれる。このフラッシュカードリーダを装着すると、パソコンに接続しなくても、スマートメディアやコンパクトフラッシュの内容をClik!ディスクに転送できる。発売は12月後半、価格はアメリカでの価格299ドル(ディスク9.95ドル)に準じた価格になるとしている。

Clik!ディスク Clik! Clik!
Clik!ディスク。 ドッキングステーションに装着したところ。 左側がフラッシュカードリーダ、右側がドライブ本体。

PCカードアダプタ  また、Clik!ディスクを直接差し込めるPCカードタイプのドライブも参考出品している。ブースでは日立のMPEGカメラに接続してデモを行なっているが、まだ基板むき出しのプロトタイプ。Type2サイズで、'99年2月頃に製品化される予定だが、価格は未定。




●各種CD-RW、CD-Rドライブが参考出品

リコー リコー  リコーは、28日にメデイアのみが発表となっていたCD-RWの4倍速書き込みに対応したドライブを参考出品。インターフェイスはATAPIで、CD-Rは4倍速書き込み、読み込みは20倍速に対応する。詳細はまだ未定とのことだが、年内発売を目指すとしている。

□関連記事
【9月29日】リコー、4倍速書き込み対応のCD-RWディスク
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980929/ricoh.htm

プレクスター  プレクスターでは、8倍速書き込みに対応したCD-Rドライブ「PlexWriter 8/20」を展示。インターフェイスはSCSI。発売は12月が予定され、10万円を切る価格になるという。

 アイ・オー・データは、6倍速書き込みに対応したCD-Rドライブの資料のみを展示。年末の発売を予定しているが価格は未定。

 アイ・オー・データではその他にも、640MOドライブとPCカードドライブを一体化した製品も参考出品している。

CD-Rドライブのスペックシート 640MOドライブとPCカードドライブのコンボドライブ
CD-Rドライブのスペックシート 640MOドライブとPCカードドライブのコンボドライブ。製品版ではデザインが変更されバッテリ駆動になるという。


●松下、スケルトンUSBスピーカー

スケルトンUSBスピーカー  松下はUSBスピーカー「EAB-MPC57USB」のスケルトンモデルを参考出品している。色は白色透明。製品化については検討段階だが、価格的には従来のものより高くなるとしている。

 係員によると、「iMacにあわせてスケルトンモデルにしたのか?」という質問が多くされるとのことだが、真相は「PR活動用に中身を見えるように作っただけ」ということだ。


□WORLD PC EXPO98のホームページ
http://wpc98.nikkeibp.co.jp/

('98年10月1日)

[Reported by suzuki-k@impress.co.jp / furukawa@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp