アップルコンピュータ株式会社は3日、米国で1日に発表されたPowerBook G3を発表した。日本ではまだ直販がスタートしていないため米国のようなB.T.O.方式ではなく、3モデルが設定される。
　PowerBook G3の新ラインアップは、「PowerBook G3 233/14"-512KB」（推定市場価格30万円台後半）、「PowerBook G3 266/14"-1MB」（同50万円台前半）、「PowerBook G3 300/14"-1MB」（同70万円台前半）の3モデル。出荷時期は「G3/233」、「G3/266」が9月中旬、「G3/300」が9月下旬を予定している。

ラトックシステムが開発中のIEEE-1394インターフェイスカード（11月発売予定）。同社はこのほか、Mac用の10/100Mbps対応LANカード、Ultra SCSIインターフェイスカードを販売開始した

　従来機種との大きな仕様変更としては、14.1インチのTFT液晶を全モデルに採用したこと、PCカードスロットがCardBusに対応したこと、FDドライブがオプションとなったことが挙げられる。このほか、3モデルすべてにバックサイドキャッシュが搭載され、ビデオチップが従来機のATI RAGE LTから、ATI RAGE LT PROに変更された。内蔵の56kbpsモデムも従来のK56flex対応から、K56flexとV.90の両対応となっている。米国で用意されたDVDドライブ搭載モデルは設定されていない。
　なお、今回発表された3モデルは、従来のPowerBook G3の上位3モデルと置き換えられ、従来モデルでは12インチ液晶を搭載した「PowerBook G3 233/12」のみが引き続き販売される。またPowerBook G3の従来機では需要に供給が追いつかず、発売以来これまでずっと品不足が続いていたが、アップルでは今回の新モデルは十分な数を用意できるとしている。

　新しく対応したCardBus用のPCカードとしては、100Base-TX対応LANカードをはじめ、iXMICROのマルチモニタをサポートしたビデオカード「ix3D Road Rocket」、ラトックシステムのUltra SCSIカードやFireWire（IEEE-1394）カードなどが発売される。出荷はFireWireカードのみ11月予定となっているが、他は8月末～9月3日にかけて、すべて販売開始している。

【新PowerBook G3各モデルのおもな仕様】

	G3 233/14"	G3 266/14"	G3 300/14"
CPU	G3 233MHz	G3 266MHz	G3 300MHz
2次キャッシュ	512KB	1MB	←
メモリ（最大）	32MB（192MB）	64MB（192MB）	←
HDD（EIDE）	2GB	4GB	8GB
CD-ROM（着脱可）	20倍速	←	←
FDD（着脱可）	オプション	←	←
液晶	14.1インチTFT	←	←
VRAM（固定）	4MB SGRAM	←	←

【共通仕様】

インターフェイス	拡張ベイ×2（ホットスワップ可）、ADBポート、プリンタ/モデムポート（RS-422）、PCカードスロット（PCMCIA Type2×2またはType3×1、CardBus/Zoomed Video対応）、SCSIポート、サウンド入出力各1ポート、RGB出力ポート、Sビデオ出力ポート、IrDAポート（4Mbps）、10Base-Tイーサネットポート、内部モデムポート
バッテリ駆動	約2.5～3時間
重量	約3.54kg

※バッテリ駆動時間はシングルバッテリ時です。重量は2つの拡張ベイにCD-ROMドライブとバッテリを内蔵した場合の数値です。

□アップルコンピュータのホームページ
http://www.apple.co.jp/
□ニュースリリース
http://news.apple.co.jp/product/980903pbg3.html

('98年9月3日)

[Reported by hiroe@impress.co.jp]