米Apple Computerは1日（現地時間）、8月30日から開催されている「Seybold San Francisco Publishing 98」において、MacintoshのOS戦略についての発表を行なった。Appleは、Mac OS 8.5を今秋、次世代のOSとなるMac OS Xを'99年秋に発売する予定であるとした。

　コード名Allegroで知られていたMac OS 8.5はMac OSの次期バージョン。Mac OS 8.5では“Sharlock”という新しい技術を採用しており、ブラウザを使うことなく、インターネットの複数の検索機能を同時に使って情報収集できるとして、AppleはMacユーザーにとって「必須のOS」となるとアピールしている。

　Mac OS XはAppleにとってずっと課題であったプリエンプティブマルチタスク、メモリのプロテクトに対応する次世代OSで、Appleは「Adobe、Macromedia、QuarkなどのソフトウェアベンダーがMac OS X用のソフトを開発している」と主要ベンダーから対応アプリケーションが予定されていることをリリースで強調。
　CoplandやRhapsodyなど、Mac OSからのソフトランディングの見通しが立たずに開発中止や変更を余儀なくされたこれまでの“次世代OS”では主要ベンダーのデモがOSのリリース予定より1年も前に公開されたことはなく、今回こそはという意気込みが感じられる。

　Appleは同時に、PowerBookの新機種も発表。14.1インチのTFT液晶（最大解像度1,024×768ドット）を採用、CPUはPowerPC G3 233/266/300MHzを搭載した。バックサイドキャッシュは512KB搭載、ビデオチップにはATI RAGE LT PROを採用。HDD、20倍速CD-ROMドライブ（G3/300モデルではDVD-ROMドライブ）を内蔵しており、ホットスワップ可能な拡張ベイを2つ備える。なお、FDDはオプションとなった。価格はG3/233モデルで2,799ドルからで、発表と同時に販売開始した。

　このほかにもAppleは1日、PowerPC G3 300/333MHzを搭載したG3サーバー機（2,999ドル～）、G3搭載機をサポートしたWeb Objects 4を発表した。

□米Appleのホームページ（英文）
http://www.apple.com/
□Mac OS 8.5ニュースリリース（英文）
http://www.apple.com/pr/library/1998/sep/1macos.html
□PowerBook G3ニュースリリース（英文）
http://www.apple.com/pr/library/1998/sep/1pbg3.html
□G3サーバー機ニュースリリース（英文）
http://www.apple.com/pr/library/1998/sep/1server.html
□Web Objectsニュースリリース（英文）
http://www.apple.com/pr/library/1998/sep/1webobjects.html
□SEYBOLD SEMINORS ONLINE（英文、ジョブズの基調講演ムービーへのリンクあり）
http://www.seyboldseminars.com/

('98年9月2日)

[Reported by hiroe@impress.co.jp / Hiroyuki Et-OH]