標準価格:
ザウルスカラーポケット MI-310 110,000円
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シャープ株式会社は、フロントライト付き反射型カラー液晶を採用したザウルス新機種、「ザウルスカラーポケット(MI-310)」を発表した。9月4日より標準価格110,000円で発売する。
カラーポケットは、ザウルスシリーズの「ザウルスポケット」のカラー版という位置づけで、コンパクトさとともに、“使いやすさ”に力点を置いた製品となっている。
シャープではこれまで、サポートに寄せられたザウルスについての問い合わせの60%までが「パソコンと接続できない」、「インターネットに接続できない」という設定の問題だったという。このため、インターネット接続とパソコン接続のどちらもウィザード方式の設定ソフトを用意して、初心者でも使えるように配慮した。
また、MOREソフトの「乗換案内」をはじめ、路線図、公共施設や電話サービスの電話番号、ニュースサイトのURLなどのデータを内蔵メモリのユーザーエリアにプリインストールし、データを入力しなくてもはじめから電子手帳として活用できるようにした。ちなみに、これらのデータはユーザーエリアの半分近くを占めるが、必要ない場合は簡単に消すことができるという。
CPUには日立のSH-3 66MHzを採用。CPUクロックはザウルスポケットの倍になっている。また、液晶の消費電力が少ないため、その分CPUを高速クロックで使える利点もあるという。このため、発表会で展示機を触った感じでも、ザウルスポケットより明らかに処理が速くなっている。
初めて製品化されたフロントライト付反射型TFT液晶は、3月発表のビジネスザウルスに搭載されたフロントライトなしの反射型TFT液晶が屋内の蛍光灯下では見えにくかったのに対して、屋内でもとくに問題なく見られるようになった。フロントライト付き液晶は、表面に導光板を付け、導光板で光を屈折させて液晶表面に当て、その反射光で明るく見えるという仕組みになっている。ただし今回の液晶もやはり彩度は低く、これについてシャープでは「これから反射率を向上させ、色を鮮やかにするということは当然やっていく。ただし、反射型液晶のいちばんの利点は消費電力が小さいことにある」と述べ、今後TFT液晶と反射型液晶を、製品の用途に応じて使い分けていくことになるだろうとした。
このほか、カラーポケットから新たにコンパクトROMカードでソフトウェアが提供される。9月にトラベル英会話ソフト、10月に飲食店情報などを収録したソフトを予定している。またデジタル携帯電話・PHSのアダプタ機能を内蔵、接続ケーブルさえ用意すれば、携帯電話・PHSによるデータ通信が利用できるようになった。
【主な仕様】
CPU:32ビットRISC(日立SH-3 66MHz)
液晶:3.8インチフロントライト付反射型TFTカラー液晶
320×240ドット、65,536色
メモリ:10MB(DRAM 2MB、フラッシュメモリ8MB)、うちユーザーエリア約7MB
モデム:内蔵、33.6kbps
カードスロット:コンパクトフラッシュ×1
インターフェイス:オプションポート16、RJ-11、携帯用キーボード端子、IrDA
電源:単3アルカリ乾電池2本、ACアダプタ別売り、ニッケル水素充電池使用可
使用時間:約30時間
サイズ(幅×奥行き×高さ):約146.5×約83.5×約18mm
重量:約240g(電池含む)
「使いやすさ」が製品コンセプト。接続設定などは、ウィザード方式でできるようになった。液晶画面は、この写真では暗めに写っており、実際にはもっと見やすい | 電話帳も、はじめからいろいろなデータが入っており、入力しなくても便利に使えるように配慮された。不要なら簡単に消せる | 発表会会場には、ピンク、迷彩色などの試作品も展示されていた。カラーバリエーションは「お客様の反応を見て考えていきたい」という |
□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/sc/gaiyou/news/980826.htm
□製品情報
http://www.sharp.co.jp/sc/eihon/mi310/text/index.html
□ザウルス製品情報ページ
http://www.sharp.co.jp/sc/excite/zaurus/zaurus-index.htm
('98年8月26日)
[Reported by hiroe@impress.co.jp]