店頭でのパソコン販売は、昨年4月の消費税率引き上げ以降、景気低迷の影響を受けて6月まで前年実績割れが続いたが、「98」搭載パソコンが投入された7月以降はプラスに転じる見通し。業界は「需要が盛り上がっている間にできるだけ売り込みたい」(NEC)と張り切っている。
NECはデスクトップ型を生産している群馬NEC(群馬県太田市)とノートブック型のNEC米沢(山形県米沢市)の工場で1日から9日までの予定だった夏休みを返上し操業を続けた。「98」発売前の8月中の計画生産台数を約20%上方修正、昨年同期比では5割以上の増産になる、という。
富士通も家庭向けパソコンを生産している富士通アイソテックの工場(福島県保原町)と島根富士通(島根県斐川町)で、12日から16日までの夏休みのうち1~2日を稼働させる方向。通常は休業している土曜日も8月中は操業することを決めた。
「店頭から商品がなくなるほど」という東芝や「昨年と比べて20~30%は台数が伸びている」IBMなど他メーカーもいずれも好調で、休日の短縮こそないものの、フル稼働の状態がしばらくは続きそうだという。
('98月8日10日)
[Reported by date@impress.co.jp]