【ソフト】 |
標準価格:
一太郎9 20,000円
花子9 20,000円
連絡先:株式会社ジャストシステム、インフォメーションセンター
Tel.03-5412-3939(東京)、06-886-9300(大阪)
株式会社ジャストシステムは、これまで以上に効率よく文書作成ができるように機能を強化したワープロソフト「一太郎9」、日本語変換ソフトATOKシリーズの最新バージョン「ATOK12」、フローチャートから製図まで幅広い用途を想定したグラフィックソフト「花子9」を発表した。一太郎9と花子9の発売は9月下旬を、ATOK12は11月の発売を予定している。対応機種はWindows 95/98、NT 3.51/4.0。
発表会見では、浮川和宣社長が「ワープロを使ってただ文書を作成するだけでなく、作成したドキュメントをどのように扱うかといった新しいコンセプトで文書を取り巻く環境まで考えた、大きな目標を持った商品」と発言し、一太郎がただのワープロソフトではなく、日本語を取り巻く総合的なツールとして発展していることを強調した。
また、「企業がパソコンを導入し、本当に効率アップしているのか? と問いたい。一太郎9では、特別なスキルがなくとも簡単に定例文書を作成できるように徹底的に工夫した。効率化の新たなツールとして一太郎を、企業に提案していきたい」とし、企業ユーザーに向けて商品展開していく意向を示した。
●一太郎9
今回新たなコンセプトとして発表されたドキュメントナビゲーションとは、作成したい文書によってインターフェイスが自動的に切り替わるというもの。ナビゲーションを起動し、作成したい文書を選ぶと、その文書を作るために特化したツールバーやプルダウンメニュー、コマンドに自動的に絞られる。たとえば、文字のみの資料を作る場合、罫線描画機能などは必要がなくなるため、これらのツールバーが表示されなくなるというもの。
また、ナビゲーションテンプレートが用意され、これを使えば入力ガイダンスに従って必要事項だけ記入していけば文書ができる機能も用意されている。ユーザーが新たなナビゲーションテンプレートや入力ガイダンスを作ることも可能。
他社ソフトとの連携の強化では、Word 97/98文書の読み込み、書き込み、コンバート時の変換精度の向上を徹底。Word形式への書き込みをデフォルト設定に変更することもできる。HTML規格は4.0、CSS1に対応しておりこちらも変換精度を向上させているとしている。7月30日に発売される「一太郎Lite」との互換性については完全互換としており、一太郎9独自の機能を使って作成された文書でも、Liteで表示されるという。
この他にも細かいユーザービリティの変更が行なわれている。具体的には、Excelとの連携強化、履歴付きのクリップボードや加速度キー(矢印キーを押し続けることでカーソルの動きが早くなる)の採用、文書を勝手に編集できないようにするセキュリティ機能など、数多くの向上が図られている。
□製品紹介
http://www.justsystem.co.jp/news/98l/news/j9807232.html
□関連記事
【5/19】ジャストシステム、ノートパソコンに最適な「一太郎Lite」を発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980519/just.htm
ATOK12はATOKシリーズの最新版で、一太郎9に同梱されるほか、単品では11月から9,800円で発売される。
ATOK12では、ATOK11でも採用された指示詞対応文脈解析をより強化。この機能は文中に“それ”“これ”といった指示詞が入っていても、その前後の文脈を解析し適切に変換するという機能。会場で行なわれたデモでは、
また、数詞処理も強化されている。数詞の場合のみ有効となる、言葉と言葉の結びつきを判断する共起処理を強化することで、数字の変換効率をアップさせたとしている。デモでは、“ホテルの2階で第2回懇親会が開かれます”といった変換例が実演された。簡単な処理のようだが、ジャストシステムによれば「ATOKで初めて実現した」としている。
変わった機能としては、新たに“省入力機能”が採用されている。これは一度変換した文字をATOKが憶えており、次にその語句の先頭の一部だけでも入力して変換すると、変換候補として表示されるというもの。例えば、「東京都港区北青山1丁目」と入力変換後、「と」とだけ入力してTABキー(または変換キー)を押すと変換候補の中に「東京都港区北青山1丁目」が表示される。一度、省入力変換されたものは学習されるという。
この他にも、慣用句の誤用チェック、商標名の指摘(“セロテープ”を“セロハンテープ”と変換)、機種依存文字のチェックなどのチェック機能の強化もなされている。これらのチェック機能はプロパティでチェックするかしないかを設定することができる。一太郎9との連携機能もいくつかあり、前後の文字を判別し全角入力や半角英数などの入力モードを自動的に切り替える機能などを搭載している。
ATOK12は、新たに開発したエンジン部分を「SuperATOKエンジン」と名付け、プレゼンテーションでは開始早々「日本語IMEでATOKの競合商品はない」と発言するなど、かなり自信のあるものに仕上がったとの印象を受けた。また、「変換速度を犠牲にして、変換精度を向上させるということはしていない。変換精度を向上させた上で、ATOK12では当社比10%の高速化を実現した」としている。
また、すでに一部販売店では配布が開始されているが、ジャストシステムは「ATOK11」無料体験キャンペーンを25日から開始すると発表した。これは「ATOK11」のすべての機能を2ヶ月間利用できるもので、全国のショップで配布するほか、ジャストシステムのホームページ、FAX、はがき、などでも申し込みを受け付ける。配布枚数は11万枚。この体験版には「ATOK12特別優待製品」購入チケットが付属している。この特別優待製品は6,800円と通常価格より安く設定されているほか、日本語変換練習ソフト「ATOKマスター」といったソフトも付属する。
□製品紹介
●ATOK12
といった文例を正確に変換してみせた。
→ それを切るのはお父さんでしょう。
→ それを着るのはお父さんでしょう。
ATOKシリーズのこれからの展開について、Macintosh版、Java対応のATOKサーバーが開発中であることが併せて発表された。
http://www.justsystem.co.jp/news/98l/news/j9807233.html
□「ATOK11」 無料体験キャンペーンのリリース
http://www.justsystem.co.jp/news/98l/news/j980723a.html
□関連記事
【7/22】ジャストシステム、店頭でATOK11体験版CD-ROMを配布
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980722/just.htm
●花子9
今回のバージョンでは500点以上のテンプレートが用意されており、これらを利用してより簡単に作図ができるようになっている。また、PowerPointのようなプレゼンテーション資料の作成も可能となっており、事実、発表会の花子9のプレゼンは同ソフトで作られていた。
ファイル互換も向上しており、CorelDraw、PowerPoint、Freelance、PDFなどのほか画像ファイルではBMP、JPEG、FlashPixなどのファイル形式もサポートしている。
□製品紹介
http://www.justsystem.co.jp/news/98l/news/j9807234.html
※画面写真は現在開発中のもので、製品版では変わる可能性があります。
□ジャストシステムのホームページ
http://www.justsystem.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.justsystem.co.jp/news/98l/news/j9807231.html
('98/7/23)
[Reported by funatsu@impress.co.jp]