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AMD、3DNow!対応のK6-2発売

K6-2 '98年5月29日 発表会開催

標準価格:
K6-2/266 27,750円
K6-2/300 42,150円
K6-2/333 55,350円



 日本AMD株式会社は、3D対応命令3DNow!対応の新CPU 「AMD-K6-2」を発表した。266/300/333MHzの3タイプが用意される。価格は、K6-2/266が27,750円、K6-2/300が42,150円、K6-2/333が55,350円。

 K6-2は、Socket 7対応のCPUで0.25ミクロンプロセスで製造される。動作電圧は、I/Oが3.3V、コアが2.2V。ベースクロックと内部クロック倍率は266MHzが66MHz×4、300MHzが100MHz×3、333MHzが95MHz×3.5となっている。

 333MHz版のベースクロック95MHzは、現時点ではサポートされているマザーボードがないことから、現状では、個人の責任で動作保証範囲を越えた100MHz×3.5の設定で使用するか、クロックを落として使用するしかない。出荷量についても「333MHz版についてはごく少数にとどまり、主力は300MHz版」としており、事実上「333MHz」という製品を発売したという実績をつくるためだけのマーケティング的な意味合いしかない製品といえる。

 ベースクロックや動作電圧などが統一できていないSocket 7が共通のプラットフォームといえるかという質問に対しては、「たとえ足並みはそろっていなくても、自由であることが活力をうみ、新しいものが生みだせるのだ」と回答された。

 また、K6-2の最大の特徴である3DNow!については「マルチメディア、ゲーム向けの機能であり、グラフィックスボードだけでは高速化されないジオメトリ計算などの速度が大幅に向上する。現状では10本、年内には数百本の対応ソフトが登場する」としている。ただし、海外のゲームソフトが中心で、現時点では国内では対応ソフトは発売されていない。

 3DNow!がサポートする3D APIでは、以前から明らかにされていた「DirectX 6.0」に加え、「Open GL 1.2」、「Glide(3Dfxのインターフェイス)」も年内に対応することが明らかにされた。さらにRIVA 128、Voodoo2、ATI 3D Rage Pro、Matrox Gシリーズなどのグラフィックスチップ用のドライバも年内の登場が予告された。

 IntelがMMX2を出した場合には追随するのかという質問に対し、「3DNow!はMMX2よりも何カ月も早く市場に登場しており、内容についてもソフトウェアメーカーと協力して策定したもので自信を持っている。すでに他のメーカーが採用しているようにオープンな規格だ。Intelが必要とするのであれば、われわれに電話一本くれればいい。」と自社の技術に対する自信を見せた。

 発表会場では、今後のロードマップも明らかにされた。K6-2の350MHzを今年第3四半期に、400MHzを第4四半期にそれぞれ出荷する計画。256KBの2次キャッシュをチップ内に統合した「K6-3」が'98年後半、新世代の「K7」が'99年前半に登場の予定。K6-3はSocket 7で、Intelの「Katmai」と呼ばれているMMX2対応CPUの対抗機とされている。また、従来のK6はCeleronの対抗機として位置づけられ、性能的にはCeleronを上回るとしている。

□日本AMDのホームページ
http://www.amd.com/japan/index.html
□ニュースリリース(日本語)
http://www.amd.com/japan/news/prodpr/nr9849.html
□ニュースリリース(英文)
http://www.amd.com/news/prodpr/9849.html

('98/5/28)

[Reported by date@impress.co.jp]


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