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加ATI Technologies社は、液晶ディスプレイ接続用の新規格「DFP」を発表した。今後、業界標準を目指して規格普及を推進する。6月上旬にも対応アクセラレータボードを発売するほか、PCメーカー向けのOEMも行なわれる。
「DFP」は、従来からVESAが提唱する液晶ディスプレイ接続用の規格「TMDS方式」とほぼ同様の規格。ただし、コネクタ部はVESA提唱のP&D(Plug&Display)方式は採用せず、独自のデジタル専用20ピンとした。20ピン採用の理由は「ボードにRGB、ビデオ、DFPの3つの出力端子を収めるには、現在主流の26ピンよりも小型な20ピンが適していると判断した」としている。
発表会場ではノートPC用のアクセラレータチップ「3D RAGE LT PRO」にSGRAM、DVDデコーダーを搭載したAGPボードの試作品が公開された。コネクタは、通常のRGB出力DB-15ピン、ビデオ出力、「DFP」の20ピンの3つが用意され、同時出力が可能。6月上旬にも、これらの機能を装備した製品が発表される見込み。
「DFP」対応はアクセラレータボードの価格上昇につながるのではないかという質問に対し、「現在はPanelLink Transmitterと20ピンコネクタを追加するために約5ドルのコスト上昇要因となるが、今後、アクセラレータチップ内に機能を統合することで約1ドルまで低減することが可能だ。また、対応ディスプレイはA/D変換機能を搭載する必要がなくなるため、総合的には低コストだ」とした。
液晶ディスプレイのデジタルインターフェイスはVESAの提唱するTMDS方式や、LVDS方式などがあるが、事実上の統一規格が存在しないため、カードとディスプレイをセットでそろえる必要がある。今回の提案では、Compaq、Dell、HPなどのPCメーカーが参加しているものの、ビデオチップメーカーや液晶ディスプレイメーカーの参加が確定しておらず、今後の動向が注目される。
□加ATI Technologies社のホームページ
(4月27日現在、この情報は掲載されていない)
http://www.atitech.ca/
('98/4/27)
[Reported by shiina@impress.co.jp]