【イベント】

K6/300やUSBスピーカなどが展示

COMDEX Japan '98会場レポート PC/ATパーツ編

主催:ソフトバンクフォーラム
期間:'98/4/6~9
場所:幕張メッセ


 内容的には今一つとも言われる今回のCOMDEX/Japan'98だが、細かな製品では、いくつか興味深いものを見ることが出来た。ここでは、特にPC/AT互換機のパーツに絞り、新製品の情報を紹介しよう。


●AMDはK6/300を展示

 日本AMDのブースでは、8日に発表されたばかりの最新CPU、K6/300の展示が行われていた。展示されていたのは評価用サンプル版ではなく、実際に出荷されている量産品。すぐ隣には応用例としてK6/300を搭載した日本IBMのAptivaも参考展示されていた。このK6/300は、当初のラインナップ予定には含まれていなかった製品だが、「0.25ミクロン版のK6の歩留まりが非常に良いため、予定を変えて発売することにした」という。

 なお、展示されていたK6/300には、コア電圧2.2V、I/O電圧3.45Vとの刻印がされていた。I/O電圧は現在3.2Vが一般的なため、日本AMDに確認したところ、「ミスプリントの可能性もあり、現在確認中」とのこと。ただし、同時に展示されていたマザーボードメーカーの各社の最新K6対応マザーボードでは、いずれも3.4Vや3.5Vの設定が用意されていた。

□日本AMDのホームページ
http://www.amd.com/japan/


●USB接続の新製品も登場

【UNIXTAR Technologyのデモ】 【フィリップスのデモ】
 Windows 98の発売も間近という中、USB対応機器にも新しい動きが出てきたようだ。

 まず、複数のブースでデモが見られたのがUSB対応スピーカー。フィリップスと台湾UNIXTARのブースでWindows 98を使ったデモが行われており、いずれもWaveデータの再生などを実演していた。フィリップスでは「専用チップのデモ」という位置づけのため、搭載製品などの詳細は明らかにしていないが、台湾UNIXTAR Technologyでは実際の製品を使ったデモが行われており、日本でも6月頃から発売する予定と説明していた。

 また、これまでパラレルポート接続のPCカードアダプタを発売していた台湾のCARRY COMPUTER ENG.は、USB接続タイプのPCカードアダプタを出展していた。日本では、6月頃からT-Zoneなどで販売することが決まっており、価格は9,800円を予定しているという。なお、この製品はFlashATAカードの読み取りなどを目的としたもので、モデムカードなどは使用できないとのこと。

 このほかでは、USBハブやUSBジョイスティックを「5月発売」「6月発売」などとして展示する台湾メーカーなどがいくつか見られた。

□フィリップスのホームページ
http://www.philips.co.jp/home.html
□フィリップスの出展情報
http://www.philips.co.jp/semicon/news/com_j98.html


●IDEハードディスクをSCSIで使える「SCSIボード」

 メルコは、IDE-HDDをSCSI-HDDとして使えるUltraSCSIボード「IFC-USP-M」を参考展示した。これは、IDE接続のHDDをSCSI接続に変換する同社の独自技術「UltraSDAT」を採用した製品で、変換部分以外は一般的なUltraSCSIボードと同じもの。UltraATA対応のIDEコネクタを1つ装備しており、1台のIDE-HDDをSCSI接続に変換して使用できる。

 メルコでは、CPU負荷の低減などをメリットとして挙げており、実際に動画再生を行なってパフォーマンスの高さをアピールをしていた。現在、製品のチェック段階に入っており、5月早々にも発売する予定とのこと。予価は19,800円。

□メルコのホームページ
(4月9日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.melcoinc.co.jp/


●マザーボード別に動作保証するPC/100対応メモリ

 同じくメルコでは、PC/100対応メモリの新ラインナップを参考展示した。これまでのPC/100対応製品は保証などが限定されたMTCブランドの製品だったが、新ラインナップでは通常の保証規定が適用されるという。

 注目すべきはその保証対象で、「自作ユーザーへの販売を中心に考えており、マザーボード別に動作保証を行なう」という。対象となるマザーボードの一部として、FICのPA-2013や、GIGA-BYTEのGA-586AGなどシステムバス100MHz対応の製品がメモリと並べて展示されていた。

 この新ラインナップの製品は、容量別に32MB/64MB/128MBの3タイプ、メモリのアクセス速度を表わすCAS Latency別に2と3の2タイプに分かれており、合計6製品。どの製品も、これまでのPC/100対応メモリよりも安くなる予定だという。近日中の発表を予定しているとのこと。

□メルコのホームページ
(4月9日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.melcoinc.co.jp/


●ラトックシステムがPCI接続のPCカードアダプタを参考出展

 内蔵用のPCカードアダプタといえば、これまでISAタイプが一般的だったが、ようやくPCIタイプの製品が発売されそうだ。

 このPCI接続のPCカードアダプタを参考出展したのはラトックシステム。3.5インチベイ用PCカードスロットユニットを使用する「REX-R252」と、PCIカード上にPCカードスロットを備える「REX-CBS51」の2製品。後者ではCardBusにも対応する。

 ただし、これらのPCIカードは「完全にISAフリー」というわけにはいかず、Windows 95を使用するマシンでは、付属予定のISAスロット用サブボードを使用する必要があるという。これは、Windows 95上で16Bit PCカードを使用する場合、ISAの割り込み信号(IRQ)が必要とされるため。なお、この問題はWindows 98では解決され、PCIカードのみで使用できるようになるという。

 2製品とも夏頃までの出荷を予定しており、価格は「現行製品よりやや高い程度」になるとのこと。

□ラトックシステムのホームページ
(4月9日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.rexpccard.co.jp/home.shtml


●最新ビデオチップRIVA128ZXも展示中

 マザーボードメーカーとして知られるEPoXのブースでは、nVIDIAの新ビデオチップRIVA 128ZXを搭載したAGPビデオカードを展示していた。現在4MBのビデオメモリを搭載した製品を計画しており、出荷もそう遠くはないという。

□EPoXのホームページ
(4月9日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.epox.com/


□COMDEX Japan '98のホームページ
http://www.sbforums.co.jp/comdex98/comdex.htm
('98/4/9)

[Reported by suzuki-k@impress.co.jp]


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