【イベント】

Microsoft Windows Terminal登場

COMDEX Japan '98会場レポート その1

雨天 主催:ソフトバンクフォーラム
期間:'98/4/6~/9
場所:幕張メッセ



●やや低調な展示

 昨年に引き続き幕張で開催されたCOMDEX Japanの初日はあいにくの雨となった。

 展示会場はメッセの4~7番までの4つのブースでやや狭めだ。COMDEXの名に引かれてか、台湾、韓国をはじめとする海外からの出展が目立つ。

 本来トレードショウ(商談の場)を目指しているCOMDEXだが、エンドユーザー向け、法人営業向け、OEMなどのブースが入り交じり、やや散漫な印象。展示内容も全体に低調だった。ここではエンドユーザー向けを中心に、会場での注目アイテムを紹介する。


●Microsoft Windows Terminal

ブース展示 参加企業WBT原理

 今回、国内で初公開されたWindows-Based Terminal(WBT)は、マイクロソフトブースで展示とデモが行なわれている。メッセに隣接するホテルで記者向けの技術説明会も開催され、このイベントが事実上のお披露目となった。出荷時期は'98年夏とされているが、どのようなパッケージングで販売されるかなど未定の部分も多い。

 WBTは、Windows CE 2.0をOSとし、Windows NT Server,Terminal Server Edition(WTS)と組み合わせて使用する。今回発表された内容で興味深かったのは、Net PCとの比較について述べられた点で、NetPCがタスクを端末側で処理するため比較的重い処理の共有に向いているのに対し、WBTはかな漢字変換をはじめとするすべての処理をWTSで行なうため比較的軽い処理が多いシステムに向いているとされた。具体的には「Excelでの重い処理はNet PCまたは普通のPCが向け、メインフレームのターミナルエミュレーションなどがWBT向け」(マイクロソフト)と説明された。

 WBTによるシステム構築は、PentiumPro 200MHzのWTSで25クライアント程度、重めの処理では8クライアント程度が目安とされ、WTSには1クライアント当たり10MB程度のメモリが必要とされる。

□ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/info/releases/0406wbt.htm


●日立 DVD-RAMドライブ

外付け型 OEM用内蔵型ピックアップ部品

 日立ブースでは、従来からのOEM用に加え、エンドユーザー向けのパッケージも展示。予定通り4月15日から出荷を開始、月間1,000台をめどとしたいという。OEM向けについてもすでに出荷は始まっているとしている。  ブースでは、DVD-RAMから直接動画を再生するデモも行なわれ、データ転送速度の速さを訴えていた。実物が市場に登場せず、規格や発売時期に話題が集まっていたDVD-RAMだが、ようやく使ったうえでの具体的な話ができる時期になったきたようだ。 □参考記事
【3/17】日立、DVD-RAMドライブを4月に発売
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980317/dvdram.htm


●Epox 100MHzマザーボード

K6搭載システム 100MHz対応マザーボード Pentium IIとの比較展示

 CPUメーカーは今年はインテルが出展せずAMDのみ。同社のCPUを搭載するPCやSocket 7マザーボードを多数展示、恒例のIntel製CPUとの比較展示も行なわれた。また、各社のSocket 7のベースクロック100MHz対応マザーボードが多数展示されている。また、Epoxのブースなどでは440BXベースのSlot 1用100MHzマザーボードについても近日発売の予告が行なわれ、4月中旬にも出荷としていた。


●MATROX G100グラフィックボード

ブース G100ボード全景 G100チップ

 先日発表されたばかりのMatrox G100チップ搭載の、AGPグラフィックボードが展示されている。国内でも5月中にも発売。8MBメモリ搭載ながら4MB版のMystiqueと同程度の価格にしたいと述べた。日本市場では3D向けというより、1,600×1,200ドットの1,644万色表示が可能な点など、2D性能でのコストパフォーマンスの良さを中心に訴えたいとしていた。

 また、グラフィクボードではARTECがi740チップを搭載したAGPボード「DIT5740」を出荷中として展示している。

□参考記事
【4/2】加Matrox、ビデオメモリ8MBで99ドルのAGPビデオカード
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980402/mgag100.htm


●国内大手PCメーカー

NECブース  日立、NECはWindows CE 2.0機を前面に、企業市場向けの展示が中心。日立ブースでは発表されたばかりのPentium IIノートも展示されている。東芝はLibretto 70/100によるモバイルの提案のみ。三菱では新型AMiTY CN(800×600ドット液晶)が初登場。富士通、日本IBMは出展していない。

 NECが、低価格のインターネット向けPC98-NXのためにわざわざ1コーナーを設けていたのが、このところの市場の動向を象徴するようで印象的だった。


□COMDEX Japan '98のホームページ
http://www.sbforums.co.jp/comdex98/comdex.htm
□参考記事
【'97/4/14】COMDEX Japan '97レポートインデックス
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970414/comdexj.htm

('98/4/6)

[Reported by date@impress.co.jp]


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp