特別企画
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なんといっても問題なのは、出した本人はなんでもないのに、受け取ったほかの人の気持ちがトゲトゲしくなることである。「坊主憎けりゃ、袈裟まで」という言葉はあるが、「ソフト憎けりゃ、会社まで」である。なんだか最近MSバッシングが多いようだけど、案外こんなところに原因があるのかも。
ただ、怒ってばかりでは進歩がないので、ここでMicrosoftのメールソフトを使う場合の設定について、まじめに解説することにしておく。
話が脱線したが、メールの設定方法だが、「ツール」メニューの「オプション」を使う。送信するメッセージの設定は「送信」タブを開き、「メール送信の形式」で指定を行なう。一般人は、ここで「テキスト形式」を選択する。少なくとも良識のある人と言われたいなら、HTML形式を選んではいけない。実生活にちょっとしたスリルを感じたい人は、ここでHTML形式を選んでおいて、送信前にフォーマットをテキストに切り替えるようにすると、メール送信時に緊張感が生まれることになる。だが、間違ってそのまま送ってしまっても当局は一切関知しないのでそのつもりで。では成功を祈る。
次に、このラジオボタンの横にあるボタンを使って各フォーマットの設定を行なう。「メッセージ形式」では、「MIME」のラジオボタンをオンにし、「エンコード方法」は“なし”を選択する。また、「8ビットの文字をヘッダーに使用する」のチェックボックスはオフにしておく。このあたりのわからなさがあるため、われわれライターは偉そうに解説できるのである。デフォルトで何も問題がないなら、誰も本や雑誌なんぞ読まない。ありがとうMicrosoft。
「8ビットの文字を……」は、Subjectなどのメッセージヘッダに日本語などを入れる場合にそのまま入れるか、BASE64によるMIME-HEADERエンコードして入れるかを切り替えるもので、日本語を使う場合には、エンコードするのが一般的なので、ここはオフにしておく。ここは議論があるようだが、関わらないほうが身のためである。そのためには、オフを選択しよう。
そのほか、「送信時に自動的に文字列を折り返す」は、80文字以下にしておくほうがよい。なおこのときの文字数は1バイトコードでの換算値である。正しくはエスケープシーケンスの分なども見込んで60文字程度にしておいたほうがいいかもしれない。また、貴方のメールに誰かが返事(もちろん、返事が来るようなメールの場合だが)を書くときに引用記号を入れて、さらに折り返すこともあるので、短めの方が見た目がよいのである。
次に、同じく「送信」タグ内の「受信したメッセージと同じ形式で返信する」をオンにするか、オフにするか? これは大きな賭けである。というのは、オンにしていると、正しくテキストが来ている間は、テキストのメールとなるが、誰かが間違ってHTML形式のメールを送ってきたときにそれに返事を出すとHTMLになっちゃうからである。HTMLメールとは何事か!と出した抗議のメールがHTMLだったでは、あまりに情けない。お友達に、HTMLメールを出すような人がいないのであればオンにしておいてもいいと思うよ。
それから、もう1つ、Outlook Expressがメールに付けるMessage-IDだが、これはそのマシンのTCP/IPの設定(正しくはDNSの設定)が使われるので、会社なんかで使っている人はここをちゃんと設定しておくこと。プロバイダを使っている人は……どうしたらいいのでしょうかね。とりあえず、ホスト名に自分のメールアドレスから@とドメイン(xxx.ne.jpって部分)を抜いたものでも入れておきましょうか。どうしようもないんだよなぁ。
まずは、「ツール」メニューの「サービス」で組み込まれているインフォメーションサービスから「インターネットメール」を選び、プロパティを表示させる。ここで「メッセージ形式」ボタンを押し、現れたダイアローグボックスで「メッセージを送信するときにMIMEを使用」をオンにする。次に「文字コードセット」ボタンを押し、ドロップダウンリストから「日本語(JIS)」を選択する。これが基本だが、このソフトにはいろいろと問題があるので、仲のいいお友達や会社の同僚に送るときに使うだけにしておいたほうがいいと思う。
このソフトの大問題は、Reply-Toヘッダのついたメールに返事を書くと無条件で、リッチテキスト形式のメールになっちゃうことにある。これを回避するには、メールの返事を書いたあと、宛先欄にある相手のメールアドレスを右クリックして、ちょっとお茶飲んで落ち着いてから、「常にMicorsoft Exchageリッチテキスト形式でメッセージを送信」のチェックボックスをオフにする。これを必ず毎回やる。やらないと、全国のメーリングリストメンバーのお怒りにさらに火を付けることになる。このほか、付けられるMessage-IDがどうしようもないとか、いろいろ問題がある。
これが、Microsoftのメール製品とつきあう、2番目に冴えたやり方である。1番のやつはなんだって? そりゃ使わないことですがな。
[Text by 塩田紳二]