【業界動向】 |
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'97年の出荷台数は792万7,090台で、対前年比マイナス2.1%の微減。IDC Japanではこの原因として、'97年前半におけるパソコン価格の上昇とエントリー機の不足、'97年後半の景気の低迷を挙げている。ユーザーセグメント別では、'96年には市場全体の31.6%を占めていたコンシューマー市場が26.0%へと5.6ポイント落ち込み、低調さが目に付くとしている。ビジネス市場では、年間を通して大企業への出荷が市場をささえたと分析。100人以上のミディアム/ラージ企業では、パソコンの必要性についての認知度が高く、とくに大企業でのパソコン導入が進んだという。
'98年の国内パソコン市場は、出荷台数850万2,000台の対前年比7.3%成長とIDCは予測している。現状の市場のマイナス傾向は'98年の上半期まで続くが、下半期にはCPUの大幅な値下げが行なわれるなどして、通年では7.3%成長が見込まれるという。コンシューマー市場では、下半期に10万円程度の家庭向け低価格機モデルが投入されるとして、対前年比17.5%の伸長が予測されている。ビジネス市場では、パソコンの必要性に対する認識が進むが、金融機関からの資金調達など、パソコン市場の外での課題が残っていると指摘。'97年まで市場を牽引してきた大企業での需要は一段落し、中規模以下の企業が市場再生の鍵を握ると見ている。
●'96~'98年 国内 PC出荷台数の推移(単位:千台)
'96年 | '97年 | '98年 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
台数 | 構成比 | 台数 | 構成比 | 台数 | 構成比 | |
家庭 | 2,556.9 | 31.6% | 2,058.9 | 26.0% | 2,420.0 | 28.5% |
ビジネス | 5,008.4 | 61.8% | 5,351.3 | 67.5% | 5,540.4 | 65.2% |
教育 | 410.0 | 5.1% | 367.1 | 4.6% | 361.1 | 4.2% |
官公庁 | 124.9 | 1.5% | 149.7 | 1.9% | 180.5 | 2.1% |
合計 | 8,099.2 | 100.0% | 7,927.0 | 100.0% | 8,502.0 | 100.0% |
●'96~'97年日本のパソコン市場出荷台数ベンダーシェア
'96年 | シェア | '97年 | シェア | 対前年伸び率 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
NEC | 2,638,000 | 32.6% | 2,371,500 | 29.9% | -10.1% | |
富士通 | 1,775,000 | 21.9% | 1,870,500 | 23.6% | 5.4% | |
日本IBM | 924,500 | 11.4% | 903,300 | 11.4% | -2.3% | |
東芝 | 507,000 | 6.3% | 676,500 | 8.5% | 33.4% | |
アップル | 841,000 | 10.4% | 430,170 | 5.4% | -48.9% | |
日立製作所 | 319,000 | 3.9% | 371,100 | 4.7% | 16.3% | |
コンパック | 230,000 | 2.8% | 240,500 | 3.0% | 4.6% | |
デル | 133,000 | 1.6% | 184,000 | 2.3% | 38.3% | |
その他 | 731,700 | 9.0% | 879,520 | 11.1% | 20.2% | |
合計 | 8,099,200 | 100.0% | 7,927,090 | 100.0% | -2.1% |
('98/3/5)
[Reported by hiroe@impress.co.jp]