【業界動向】

IDC Japan、'98年のパソコン市場は7.3%成長と予測

'98/3/5 リリース公開

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 '97年の出荷台数は792万7,090台で、対前年比マイナス2.1%の微減。IDC Japanではこの原因として、'97年前半におけるパソコン価格の上昇とエントリー機の不足、'97年後半の景気の低迷を挙げている。ユーザーセグメント別では、'96年には市場全体の31.6%を占めていたコンシューマー市場が26.0%へと5.6ポイント落ち込み、低調さが目に付くとしている。ビジネス市場では、年間を通して大企業への出荷が市場をささえたと分析。100人以上のミディアム/ラージ企業では、パソコンの必要性についての認知度が高く、とくに大企業でのパソコン導入が進んだという。

 '98年の国内パソコン市場は、出荷台数850万2,000台の対前年比7.3%成長とIDCは予測している。現状の市場のマイナス傾向は'98年の上半期まで続くが、下半期にはCPUの大幅な値下げが行なわれるなどして、通年では7.3%成長が見込まれるという。コンシューマー市場では、下半期に10万円程度の家庭向け低価格機モデルが投入されるとして、対前年比17.5%の伸長が予測されている。ビジネス市場では、パソコンの必要性に対する認識が進むが、金融機関からの資金調達など、パソコン市場の外での課題が残っていると指摘。'97年まで市場を牽引してきた大企業での需要は一段落し、中規模以下の企業が市場再生の鍵を握ると見ている。

  ●'96~'98年 国内 PC出荷台数の推移(単位:千台)

  '96年 '97年 '98年
台数構成比 台数構成比 台数構成比
家庭 2,556.931.6% 2,058.926.0% 2,420.028.5%
ビジネス 5,008.461.8% 5,351.367.5% 5,540.465.2%
教育 410.05.1% 367.14.6% 361.14.2%
官公庁 124.91.5% 149.71.9% 180.52.1%
合計 8,099.2100.0% 7,927.0100.0% 8,502.0100.0%
[Source: IDC Japan, 3/1998]

●'96~'97年日本のパソコン市場出荷台数ベンダーシェア

  '96年 シェア '97年 シェア 対前年伸び率
NEC2,638,00032.6%2,371,50029.9%-10.1%
富士通1,775,00021.9%1,870,50023.6%5.4%
日本IBM924,50011.4%903,30011.4%-2.3%
東芝507,0006.3%676,5008.5%33.4%
アップル841,00010.4%430,1705.4%-48.9%
日立製作所319,0003.9%371,1004.7%16.3%
コンパック230,0002.8%240,5003.0%4.6%
デル133,0001.6%184,0002.3%38.3%
その他731,7009.0%879,52011.1%20.2%
合計8,099,200100.0%7,927,090100.0%-2.1%
[Source: IDC Japan, 3/1998]

('98/3/5)


[Reported by hiroe@impress.co.jp]


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