【業界動向】 |
概要は次の通り。
ベース100MHzをサポートする最新のMVP3チップセットを紹介し、すでにCompaqやマザーボードメーカーのEPOX、FICらが採用を決めていることを明らかにした。MVP3を使えば低コストでベース100MHzの環境を実現でき、性能面でもベース100MHzで300MHz対応のSocket 7 CPUを駆動すればPentium II 300MHz(ベースクロック66MHz)より高い性能が得られるという。また、MVP3は省電力機能などノートパソコンへの対応も含まれているため、ノートパソコンでもAGPバスを利用するなどのパフォーマンス向上がはかれるとしている。会場ではVIAの評価用マザーボードを使ったデモ機も用意され、ゲームやベンチマークソフトを実行してそのパフォーマンスの高さをアピールした。
VIAは現行のVP3でSocket 7用のチップセットとしていち早くAGPバスをサポートし、各OEMベンダーが採用した実績もあり、その延長としてMVP3を展開していく考え。早ければ3月にも対応する製品が市場に出る見込み。VIAは並行してSlot 1用のベース100MHz対応チップセットも開発中で、'98前半にProを、さらにIEEE1394に対応したPro+を'98後半に出荷する予定としている。
IntelがCPUバスをSocket 7からSlot 1へ移行させようとしている動きに対し、AMDは「Socket 7でまだまだパフォーマンスを引き出せるし、Intelが支配している競争のないSlot 1では価格競争が起きない」と、当面のSocket 7のメリットを強調。ロードマップ通り、K6 3Dでベース100MHzに対応し、独自の拡張MMX「AMD-3D」と含めて新しいテクノロジーを推進する役割を果たしていくという。出荷は'98前半で、動作クロックは300MHz。
System on a Chip戦略を推し進めるNational Semiconductorとの合併で、Socket 7対応CPUの戦略の行方が注目されていたCyrixは、「Socket 7は決してやめません」と断言。むしろ、Nationalとの合併で強力な生産設備を手に入れたこと、そしてクロスライセンスによってIntelとの法廷闘争がなくなって製品展開がしやすくなった、と説明。パソコンのミッドレンジをターゲットに6x86MXの開発を続け、'98第2四半期にベース100MHzに対応した6x86MX PR300を出荷する予定。PR300は0.25ミクロンプロセスによって製造され、コア電圧2.2V、I/O電圧3.3Vで動作する。また、'98第3四半期までにPR333、'98第4四半期までにPR350を出荷する計画も明らかにした。
現在180MHzと200MHzのWinChip C6を出荷しているIDTは、3月から4月までに225MHzと240MHzを出荷し、'98前半にMMX機能を拡張したC6+の266MHz、300MHzを出す計画。その後、製造プロセスを0.35から0.25ミクロンへと移行し、'98後半にベースクロック100MHz対応のC6-L2 300MHzを出荷する計画。C6-L2には2次キャッシュも内蔵される。
('98/2/27)
[Reported by fumitake@impress.co.jp]