【業界動向】

アキア、新横浜での自社生産へ移行

代表取締役 飯塚克美氏 '98/1/19 発表会開催

 アキア株式会社の飯塚克美社長は19日行なわれた記者会見で、PCの生産を社外へのアウトソーシングから、新横浜の拠点での自社生産に切り替えることを明らかにした。自社生産に切り替えることにより、よりいっそうのコスト低減とフレキシビリティの向上を図る。

 アキアは、'95年の設立以来、生産ラインを持たないファブレス体制で、社外へのアウトソーシングを特徴としていた。自社生産への移行の理由として「自社ラインであれば、生産ラインで生じる不良品のリペア作業も行なえ、歩留まりが向上する」、「オーダー状況に応じた融通のきく生産が可能となる」ことをあげている。内製化することにより、「月1,000万円までは行かないが、それに近い額をセーブできる。今回の値下げもそれが一因」としている。

 アキアの生産ラインは、海外の協力工場から送られてきた本体に、国内で調達したCPUなどの部品をアッセンブルする作業が主体で、「数十人程度の規模」という。新横浜の拠点は、「冷暖房完備の運送会社の倉庫の一部をレンタルしている」という。

 また、通信販売による直販が中心だった営業体制についても、昨年夏に企業向けの直販部隊を作ったことを明らかにした。従来の通信販売、一部店舗での店頭売りと合わせて営業活動を行なっている。

 会社全体の昨年の実績については、「'97年6月期で124億円を売り上げたが、若干の赤字となっている」としており、次期についても「売り上げはプラス10%の上乗せ」ながら収益については「Mac互換機の件もあり苦しい」と述べた。

 なお、一部報道があったMac互換機の生産中止については、「現状では新製品の開発はできないが、ギブアップはしていない。ファンも多い製品であり、Apple本社の方針が変わるなど、状況が変化すれば製品を出していきたい」とコメントした。

□アキアのホームページ
http://www.akia.co.jp
(1月19日現在 この件に関する情報は掲載されていない)

('98/1/19)

[Reported by date@impress.co.jp]


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