富士通株式会社は26日、この連休中にインターネット上で発生していた「FMVシリーズに問題が発覚し、リコールされる」との悪質なデマ情報に関し、公式な否定コメントをホームページ上に掲載した。同社は「ユーザー側からの知らせで内容を知り、すぐさま対応を行った」としている。
同社の発表と、編集部側の調査によって判明しているデマ情報の内容は次の通りで、「富士通FMVユーザー様各位」で始まる、発表前に富士通社員が流したとする公式文書を装ったものとなっていた。
編集部の取材に対し、富士通では、(1)内容がいたずらの範囲を超えており、営業妨害にあたる、(2)ユーザーに不安を与える、(3)こうしたネットワーク上の匿名性を悪用したいたずらはネットワーク社会の成長を阻害し、許されない行為であるとの判断で早急な対応に踏み切った、とコメントしている。ホームページ上に告知を掲載することにより、知らなかった人にまで噂の内容を教えてしまうという点については、「メーカーとしては痛し痒しではあるが、既存ユーザー、これからの新規ユーザーには脅威的内容であり、ネットワーク上では噂の広がるスピードが早い。告知が遅れれば遅れるほど後手に回ることになり、早急に告知を行うことがメーカーとしての義務だと判断した」としている。
今後の対処については検討中としながらも、犯人探しは難しく、今回の告知で沈静化すればこれ以上の措置をとるつもりはないという。「過去に起こっていたFMVシリーズの互換性のトラブルなど、実際の製品イメージが遠因になっているのではないか」との編集部側の質問には「そうしたことはないと考えている。確かに一部の周辺機器が利用できないなど問題はあったが、それは他のメーカーも含めて今後も起こりうることで、そうした内容を匂わせながら噂を流すのは悪質、悪意以外の何物でもない」と強く否定した。
□富士通のホームページ
http://www.fujitsu.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.fujitsu.co.jp/hypertext/news/1997/Nov/26.html
('97/11/26)
[Reported by fumitake@impress.co.jp / seino@impress.co.jp / Watchers]