パソコン的に見たエレクトロニクスショーのみどころは、PCの素材部品と周辺機器が中心になる。
そのなかでも、今年の重要テーマは液晶をはじめとするフラットディスプレイで、モバイル機器用液晶、デスクトップ用液晶ディスプレイ、17インチ以上の大型ディスプレイなどの出展が予告されていた。
そのなかでも注目されていたのが、シャープの反射型カラーTFT液晶だ。
シャープが展示した「HR-TFT」スーパーモバイル液晶という名前にふさわしい、新世代の反射型TFT液晶だ。
TFT液晶につきもののバックライトがないため、パネルの厚みが従来の1/3で、消費電力も最大で従来の1/7となっている。
明るい場所では見にくい従来のTFT液晶と異なり、周囲が明るければ明るいほど見やすくなるという特性もモバイル向きだ。
今回は、2.5インチ280×220ドットから、8.4インチVGAまで4種が展示され、それぞれ、携帯端末、モバイルPCなどのモックアップにセットした形で、具体的な応用例を訴えていた。
駆動するコントローラは従来と同じものが使用できる。また、コスト的には当初はバックライト付きの従来の液晶と同等としているが、構造的には簡略化されるため将来的には下回るものと思われる。
いずれも開発中としているが、まず2.5インチ液晶から商品化がすすめられ、来年初頭にも搭載した製品が登場するとしている。
ドット | 640×480 | 640×240 | 320×240 | 280×220 |
サイズ(インチ) | 8.4 | 6.5 | 4.3 | 2.5 |
消費電力(W) | 0.3 | 0.2 | 0.1 | 0.05 |
厚さ(mm) | 2.4 | 2.2 | 2.2 | 2.2 |
質量(g) | 190 | 80 | 45 | 23 |
('97/10/6)
[Reported by date@impress.co.jp]