【ソフト】

クォークジャパン、QuarkXPress 4.0発表
日本語版では初のWindows対応版

'98年第一四半期発売予定(日本語版)

 クォークジャパン株式会社は24日発表会を開催、QuarkXPress 4.0日本語版とQuarkImmedia1.5日本語版を発表した。いずれも価格はオープンプライスになるが、予想販売価格などはまだ未定とのことだ。

 QuarkXPressはプロユースのDTPソフトとして全世界で圧倒的なシェアを誇るソフト。4.0で初のWindows版を、Mac版と同時に発売する。
QuarkXPress 4.0は、英語版は10月末~11月発売予定で、日本語版は'98年第一四半期の発売を予定している。Windows版は、Windows 98に対応して発売する。

 QuarkImmedia 1.5日本語版は、QuarkXPressのエクステンションとして使うソフトで、QuarkXPressで紙媒体用に作成したファイルを、マルチメディアコンテンツに作り変えることができるオーサリングソフト。こちらはMac版のみの発売となるが、独自のビューアはWindowsにも対応しており、自由に配布できる。1.5の次のバージョンでは、Windowsでのオーサリングにも対応する予定だという。QuarkImmedia1.5は、QuarkXPress 4.0に対応するため、QuarkXPressの後に発売される見込み。

 発表会で、クォークジャパン会長フレッド・エイブラヒミ氏(写真)は、今後同社の製品は、Mac/Windowsの両プラットフォームに対応し、同時発売していく方針であると述べた。QuarkXPress 4.0のMac版/Windows版の想定出荷割合は、との質問には「あくまでも選ぶのはユーザーであり、われわれはユーザーの求めるものを出していくだけ」としながらも、「'99年までには全世界のユーザーの50%がWindows版を使っているだろうと予測している」「ヘビーユーザーはWindows NTに移行するのではないか」として、Windows市場への意欲を見せた。

 エイブラヒミ氏はまた、「Mac版からWindows版への移行が進むか」という質問に、「それは今後のApple次第だろう。他社であるAppleの将来については、われわれには分からない。もっとも過去も分からなかったが」と答え、あくまで選ぶのはユーザーであることを強調するとともに、戦略が二転三転するAppleに対する皮肉ものぞかせた。

 このほか同氏は、Quark社のパブリッシング用クライアントサーバーシステムや、米で7月末に発表した投資事業について述べ、投資事業による新技術の獲得や、より包括的なパブリッシングシステムに注力していることを示した。

【新製品の主な特徴】

 QuarkXPress 4.0では75以上の新機能が追加されるが、大きな変更としては、ベジエ曲線の描画ができるようになった点が挙げられる。これによって、従来Illustratorなどで作成していたフォントのアウトライン化、ベジエ曲線に沿ったテキストの配置など、さまざまな機能が付加された。また、長文ドキュメント作成のための索引やブック機能などがサポートされる。

 日本では新発売となる(英語版は'96年に発売されている)QuarkImmediaの新バージョン1.5は、QuarkXPressで作成した紙媒体用のファイルを、マルチメディアタイトルにリメイクすることを想定して作られたオーサリングツール。テキストボックスをボタンに変更したり、ボックスのアウトラインを軌道として画像をアニメーションさせる機能など、ダイアログの設定だけでインタラクティブな要素やアニメーション、音声をタイトルに付加することができる。QuarkImmediaは、オーサリングソフトとビューアが同梱されており、オーサリングソフトはQuarkXPressのエクステンションとして使うため、利用するためにはQuarkXPressが必要となる。
 なお、クォークジャパンは、'97年末までにQuarkImmediaフォーマットを中心とした日本語版Webサイトを立ち上げる予定だ。

('97/9/24)


[Reported by hiroe@impress.co.jp]


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