【周辺】

物理フォーマットは、2.6GB DVD-RAMを継承

日立、4.7GB容量DVD-RAMの基本技術を開発

'97/9/9 リリース公開


 株式会社日立製作所は9日、片面4.7GB容量のDVD-RAM(書換可能なDVD)の基本技術を開発したと発表した。

 新たに開発されたのは、ハイコントラスト媒体(ディスク)と適応型記録波形制御の技術。これにより、ビットピッチとトラックピッチを、それぞれ短くすることが可能になり、高密度化大容量を実現した。ビットピッチとトラックピッチ以外の物理的なフォーマットは2.6GB DVD-RAMと同一で、2.6GB DVD-RAM対応ドライブは、コントロール回路のみの変更で4.7GB容量のDVD-RAMに対応できるとしている。

 新開発のディスクは、新たにコントラスト強調層と熱緩衝層の2つの層が導入され、高コントラスト化と熱吸収の一定化を両立、高S/N化を実現した。また、記録マークとスペース長にあわせて記録時のレーザーパワーとパルス幅を変える、新開発の適応型記録波形制御により記録精度も高めている。

 同社は今回発表の技術を、すでに発行されている片面2.6GB容量DVD-RAM規格バージョン1.0のバージョンアップ版として位置づけており、今秋にDVD-RAMワーキンググループに提案する予定。また、来秋にも片面4.7GB容量DVD-RAMの規格バージョン1.0を発行したいとしている。

【従来規格との仕様の比較】
2.6GB DVD-RAM4.7GB DVD-RAM
(今回開発)
4.7GB DVD-ROM
直径120mm
基板厚0.6mm×2
記録膜相変化型記録膜
レーザー波長650nm650/635nm
レンズ開口数0.6
ビット長(ミクロン)0.41~0.430.28~0.300.27
トラック幅(ミクロン)0.740.590.74
トラックフォーマットウォブルランドグルーブスパイラルピット列
物理アドレスピット
変調符号8/16,RLL(2,10)
セクタ長2048ビット
エラー訂正ブロック長16セクタ
エラー訂正符号リードソロモン積符号
記録方式ZCLVCLV

□株式会社日立製作所のホームページ
http://www.hitachi.co.jp/index-j.html
□ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/9709/0909a.html
□参考記事
書き換え可能な大容量光ディスク関連記事インデックス
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970904/rw.htm

('97/9/9)

[Reported by furukwa@impress.co.jp]


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