【業界動向】

DVD-RAM規格 バージョン1.0発表

'97/8/16 リリース公開


 DVDフォーラム幹事会社10社は、書き換え可能はDVD-RAMの規格バージョン1.0に7月末に合意し、規格書の発行を開始した。1.0の内容は4月に公開された0.9から変わっておらず、媒体に欠陥があった際の取り扱いなどの規定などが追加されたにとどまる。

 DVDフォーラムでは、この規格をECMA(欧州電子計算機工業会)に提案するなど標準規格への提案活動を積極的に推進する。また、20日に神戸で開催が予定されているECMAの会合にあわせて東芝、日立、松下の3社のドライブと各社の媒体を持ち寄り、ECMAのメンバーに対して相互互換性のデモンストレーションを行なう予定。  DVD-RAMについては、ソニーが独自の書き換え可能媒体をECMAに提案するなど足並みの乱れが表面化しており、今回の発表もそれに対抗する意図があるものと見られる。

 また、DVD-ROMでは、ソニー、蘭Philipsのライセンス料が別立てとなっているが、DVD-RAMでは「ライセンスについては、交渉の入り口に立つ前の状態」(DVDフォーラム事務局)であり、支払い方式などは未定で、製品化についてのハードルとなりかねない状態である。ソニーの新規格も含めて、書き換え可能なDVDおよび、それに対抗する商品のゆくえについては、今後の動向が注目される。

【DVD-RAM規格の概要】

【DVDフォーラム幹事会社】
日立製作所、松下電器産業、三菱電機、日本ビクター、パイオニア、ソニー、東芝、蘭Philips、仏Tomson、米TimeWornaer

□参考記事 【8/15】後藤弘茂のWEEKLY海外ニュース「DVD-RAM分裂!? ゆらいできたDVDの夢」
http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/970815/kaigai01.htm
【4/14】書き換え可能な「DVD-RAM」と追記可能な「DVD-R」、統一規格発表
http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/970414/dvd.htm ('97/8/16)

[Reported by date@impress.co.jp]


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