●テッド・ターナーは貫禄の基調講演。エリソンはテッドに押されっぱなし
CNNは、CUSTOM NEWSというパーソナライズドサービスを開始
【テッド・ターナーの基調講演/ MPEGムービー 3.1MB】 |
【ラリー・エリソンの基調講演/ MPEGムービー 4.0MB】 |
最初に登場したテッド・ターナーは、早口ながら軽妙な語り口で、インターネットには情報がいっぱいあるが、それ選択する必要があるのでは見る側の負担が大きいと主張。随所随所に喩え話とジョークを織り交ぜ、場内は爆笑の渦であった。そして、CNNの新サービスを紹介。CNNの始める新サービスは、読者の好みに合わせてCNNの数多くの記事の中から好みの記事を選び出すというサービス。
続いて登場した、ラリー・エリソンは、この新サービスを支えるオラクルのテクノロジをスライドと合わせて紹介した。この新サービスの仕掛けは、「CNNのスタッフが選んだカテゴリ」に合わせて、登録された記事が自動的に分類される。これをOracleのサーバーに登録。さらに、OracleのWeb Application Serverでパーソナライズして読者に提供するというのも。
エリソンは、随所でこのパーソナライズのアプリケーションが手元のPCではなく、サーバー上にある事を強調し、このため今のところはWebクライアントだけだが、少しの手直しで、ポケットベルや電話で情報を受け取ることも可能になると主張した。
続いてデモンストレーションを開始。演出なのか、手違いなのか分からないが、PC上ではページの表示が途中で止まってしまい、結局NCでデモを続行。しかし、途中で機械を切り替えたためデモが繋がらず会場から冷やかしの声がでる場面も。その後、カスタマイズの方法を示すが、スポーツの結果が表示される場面ではテッド・ターナーから「この結果なら昨日CNNで見たよ」と突っ込まれ、期せずしてテッド・ターナーが最初に主張したとおり、インターネットで情報を入手するのは面倒くさいという事実を証明したことになってしまったようだ。
エリソンは、CNN CUSTOM NEWSを通じてOracleテクノロジの優位性を誇示したかったようだが、やっていることは極めて当たり前のことという印象だ。それよりも、このサービスの優位点はカテゴリ分けをCNNが担当しているということ。このカテゴリ分けが、読者の必要としている分類と一致しなければパーソナライズドはまったく意味を成さなくなる。CNNの扱う記事の範囲は広く、カテゴリ分けも用意ではないはず。さらに、日々刻々と変わるキーワードを本当に分類できるかどうか?これが、今までのパーソナライズサービスと一線を画せるかどうか分かれ道になりそうだ。
□COMDEX/Springのホームページ
http://www.comdex.com/comdex/owa/event_home?v_event_id=26
□CNN CUSTOM NEWS
http://www.cnn.com/CustomNews
[Reported by ken@impress.co.jp]