連結税引前20%減益。メモリー市況悪化が響く NECが22日発表した'97年3月期連結決算は、売上高は前期比12.5%増の4兆9,484億円と過去最高となったが、税引き前利益は19.9%減の1,212億円と減益になった。 収益の柱だったメモリの価格下落で、海外の生産会社を中心に収益が悪化、海外半導体事業は赤字に転落した。携帯電話、インターネット関連製品などの通信機器は好調だったが、半導体部門の落ち込みを埋められなかった。 連結ベースの部門別売上高は、通信機器が前期比37.5%増の1兆6,865億円、コンピュータ部門はパソコン、サーバーが伸び7.0%増の2兆784億円、半導体などの電子デバイス部門は6.8%減の9,631億円だった。 NEC単体の決算は、売上高は前期比16.8%増の4兆298億円と過去最高。単体はメモリの影響が少ないため経常利益は7.4%増の1,080億円。
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情報通信好調で増益。連結の売上高は過去最高 松下電器産業が22日発表した'97年3月期決算は、情報通信関連分野の好調に支えられ、売上高が前期比8%増の4兆7,977億円、経常利益が39%増の1,433億円の増収増益となった。 電子部品メーカーを中心に関連企業の業績も好調だったことから、連結ベースの売上高は13%増の7兆6,759億円で過去最高を記録。税引き前利益は3,321億円と、米MCA社譲渡に伴う損失を計上した前期の4倍強まで伸びた。 部門別では、半導体市況の低迷が響き、松下単体の電子部品がわずかに前年を下回ったほかは軒並み増収。特に、自動車メーカー向けのカーオーディオが伸びた音響機器や情報・産業機器の売上げは2桁増だった。
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[Reported by furukawa@impress.co.jp]