【その他】

容量は「DVD-RAM」が片面2.6GB、「DVD-R」が片面3.95GB
「DVD-R」は、従来のDVD-ROMドライブで再生可能

書き換え可能な「DVD-RAM」と追記可能な「DVD-R」、統一規格発表

'97/4/14 発表

連絡先:DVDフォーラム事務局
Tel.03-5444-9580


 DVDファミリーの規格を決定する「DVDフォーラム」は14日、書き換え可能な「DVD-RAM」と追記可能な「DVD-R」について統一規格を決定したと発表した。具体的な製品の発売日や、価格などは未定。

 「DVDフォーラム」は、日立製作所、松下電器産業、三菱電機、日本ビクター、パイオニア、ソニー、東芝、フィリップスエレクトロニクス、トムソンマルチメディア、タイムワーナーの10社が幹事となって規格を決定している。今回発表されたのは、「規格書Ver.0.9」と呼ばれる規格案で、製品化に向けて最終調整を行うための雛形となるもの。今後3ヵ月程度かけて関係企業内でテストを行い、問題がなければ製品化に向けて「規格書Ver.1.0」が発表される予定という。

 なお、今回発表された詳しい規格については、以下の通りとなっている。

●書き換え可能な「DVD-RAM」

 「DVD-RAM」の統一規格は、日立製作所を主幹事とした「DVD-RAMワーキンググループ」11社によって決定された。

 従来、フォーマットについては、松下電器産業・東芝などが支持していた「ランドグルーブ方式」とソニー・フィリップス「トラック・ウォーブル」方式の2方式が発表されていた。しかし、統一規格は日立製作所が両陣営の折衷案として提案した「ウォブル・ランドグルーブ方式」が採用された。統一規格では、従来発表されていた2方式よりも大幅に信頼性が向上したという。

 記録方式は相変化記録方式で、容量は片面2.6GB、両面5.2GB。外見はPDに似たディスクカートリッジ型のメディアとなっている。片面2.6GBのメディアについてのみ、書込み後にカートリッジから内部のディスクを取り出して利用することもできる。取り出したディスクは、現在発売されているDVD-ROMドライブでは再生できないが、対応ドライブの発売が予定されている。


【DVD-RAM規格の概要】

●追記可能な「DVD-R」

 「DVD-R」の統一規格は、パイオニアを主幹事とする「WG-6」12社によって決定された。なお、統一規格では、通常の12センチディスクのほか、CDシングルと同じ8センチディスクについても同時発表された。

 容量は12センチが片面3.95GB、両面7.9GB、8センチが片面1.23GB、両面2.46GBで、記録方式は有色素膜記録方式。フォーマットは、メディア製造時にディスクにあらかじめアドレス信号をピットとして作り込む「ウォブル&ランドプリピット方式」を採用したことで高精度な書込みを実現したという。また、既に発売されているDVD-ROMドライブでも読み出すことができる。

 「DVD-R」については、メディア、ドライブともに「CD-R」の技術、製造設備の応用で対応できるように目指したということから、低価格での供給が期待される。


【DVD-R規格の概要】

  • 記録容量    12センチ  片面3.95GB 両面7.9GB
                8センチ  片面1.23GB 両面2.46GB
  • 記録方式    有色素膜記録方式
  • レーザー波長  635nm(記録)635nm/650nm(再生)
  • レンズ開口数  0.6
  • フォーマット  ウォブル&ランドプリピット方式
  • 変調符号    8/16
  • エラー訂正符号 リードソロモン積符号
  • 「WG-6」参加企業
     幹事会社  パイオニア株式会社
     副幹事会社 三菱電機株式会社、株式会社日立製作所
     参加会社  ソニー株式会社、パイオニアビデオ株式会社、日本ビクター株式会社、
           EASTMAN KODAK社、Philips Electronics社、株式会社東芝、
           松下電器産業株式会社、日立マクセル株式会社、THOMSON multimedia社

    ('97/4/14)

    [Reported by shiina@impress.co.jp]


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