ソニーのブースでは、PCIバス対応のDV静止画キャプチャーカードが参考出展されていた。DV端子(IEEE 1394準拠)を備えており、DVのデジタルデータを静止画としてキャプチャーする。ISAバス用のWindows対応版のDV静止画キャプチャーカードは'96年にリリースされているが、PCIバス用はMac版のほうが先に製品化されるようだ。製品化の時期、価格とも未定だが、Mac版は夏ごろのリリースを考えているとのことだ。
しかしこのIEEE 1394、アップルはFireWireと呼ぶし、ソニーはDV端子と呼ぶなど、メーカーによって名称がまちまちなのは、なんとかならないものだろうか。
ラディウスブースでも、デジタルビデオ静止画取り込みシステム、「PhotoDV」を展示していた。PhotoDVは、ラディウス初のFireWire(IEEE 1394)対応製品となる。製品には、PCIバス用のFireWireカードと専用ケーブル、システムインストール用ソフトウェア、Photoshop用プラグインが同梱される。画像取り込みはマニュアルとオートのふたつの方法をサポートしているほか、DVフォーマットの非正方形のピクセルアスペクトレシオを正方形レシオに変換したり、動きの早い画像をキャプチャーする場合はインターレースを削除する機能などを持つ。
時期、価格ともはっきり決まっていないとのことだが、リリースは3月、価格は7万円くらいを考えているという。対応機種は、PCIバスを搭載したPower Macintoshと、漢字Talk 7.5.3以降。対応するデジタルビデオカメラは、現在までのところ、ソニーのDCR-PC7、DCR-VX700、CDR-VX1000の3機種。
なお、ラディウスでは動画取り込みのできるカードも開発中で、夏くらいにリリースする予定とのことだ。
(連絡先:ラディウス(株) TEL:03-5454-5231)
同じIEEE 1394対応製品でも、これはビデオキャプチャーカードよりもっと先の、いわばイメージングプロトタイプといった製品。近い将来、AV機器にIEEE 1394インターフェイスが搭載されるようになったとき、そうしたAV機器をまとめてコントロールするためのコントロールボックスだ。プラズマディスプレイ、DVDドライブ、オーディオコンポなどの接続を想定している。写真の赤い矢印のところが前面のIEEE 1394ポート。筐体を切って開けた窓にコネクタが出ているだけという、いかにも手作りな雰囲気が試作品らしくていい感じだ。ちなみに、このコントロールボックスは、Mac OS搭載パソコンとして完全に動作するので、もちろんパソコンとして使うこともできる。40インチのプラズマディスプレイを前に、パソコンを操作する日が待ち遠しい。
これを待っていたユーザーは多いだろう。書き換え可能なCD-RWドライブだ。リコーによると、世界初の書き換え型CDとのこと。CD-ROMの書き出し、CD-Rの書き込み、CD-RWの書き換えがこの1台で可能。読み出しは6倍速、書き込みは2倍速。インターフェースはSCSI-2で、データバッファメモリを1MB搭載している。写真は横置きになっているが、縦置きもできる。対応フォーマットは下表に挙げる。
フォーマット | 書き込み | 読み出し | 演奏 |
CD-DA | ○ | ○ | ○ |
CD-ROM | ○ | ○ | |
CD-ROM+CD-DA | ○ | ○ | ○ |
CD-ROM XA | ○ | ○ | |
CD-I | ○ | ○ | |
Photo CD | ○ | ○ |
(連絡先:(株)リコー DMS事業部営業グループ TEL:045-477-1658)
パイオニアブースでは、DVD-ROMドライブが参考出品されていた。記録容量は4.7GB、転送レートはDVD-ROMで1.38MB/秒、CD-ROMで1.5MB/秒。アクセスタイムはDVD-ROMで200msec、CD-ROMで150msec。SCSI-2に対応しており、アクティブターミネータを内蔵。対応フォーマットは、DVD-ROM(DVD-5、DVD-9)、DVD-R、DVD-Video、DVD-Audio(データストリームでの転送)、CD-ROM、CD-ROM XA、CD-DA。
製品リリースは、4~5月ごろ、価格は7~8万円ていどになる予定とのことだ。
('97/2/20)
[Reported by hiroe@impress.co.jp]