おことわり:この記事は、12/24版とあるように、24日の公開を予定した記事です。21~23日の週末に購入される方のために、法林氏の了承を得てランキングと本文だけ20日に掲載いたします。24日には、各機種の選評を入れて、あらためて公開いたします。(編集部)
|
[寸評] 低価格ISDNターミナルアダプタの火付け役となったMN128(NTT-TE東京)の発表から1年が過ぎた。発表当時は価格破壊とまで言われたが、今やほとんどの製品がMN128とほぼ同等のスペックを持つようになり、なかにはそれを超えるTAも確実に増えつつある。 久しぶりの登場となるTAランキングだが、今回は11月までに出荷された製品を中心にランキングを改訂した。選択の基準については、ISDNターミナルアダプタは用途や目的によって、一概にコレ!と言い切れない面があるため、基本性能と使いやすさ、価格、サポートなどを含めた総合力で判断している。なお、128Kbps接続の機能については、現状で対応プロバイダが少ないこともあり、敢えてあまり重視していない。今後の各プロバイダの対応状況を見て、判断基準を変更する予定だ。
|
順位 |
メーカー |
同期通信 |
非同期通信 |
デジタル |
アナログ |
設定 |
フレックス |
グローバル |
選評 |
1 |
NEC AtermIT55及び同DSU 3万7800円(5万4800円) |
64Kbps 128Kbps(MP) |
V.110/57.6Kbps | 1 | 3 |
○ Windows 及び Macintosh |
△ | ○ | |
2 |
NTT-TE東京 MN128 オープンプライス |
64Kbps 128Kbps(MP) |
V.110/38.4Kbps | 1 | 2 |
○ Windows 及び Macintosh |
○ | ○ | |
3 |
三双電機 ALEX-64/HF 3万2800円 |
64Kbps | V.110/38.4Kbps | 1 | 2 |
△ Windows |
○ | ○ | |
4 |
メルコ INT-64H 3万7000円 |
64Kbps | V.110/38.4Kbps | 1 | 2 |
△ Windows |
○ | ○ | |
5 |
ネクストコム BitSURFR Pro オープンプライス |
64Kbps 128Kbps(MP/MP+) |
V.110/38.4Kbps V.120/64Kbps |
1 | 2 |
○ Windows |
△ | ○ | |
6 |
エミックスエンジニアリング ZyXEL Omni TA128 オープンプライス |
64Kbps 128Kbps(MP) |
V.110/57.6Kbps V.120/64Kbps |
2 | 2 |
△ Windows(英語版) |
× | △ | |
7 |
サン電子 TS128GA2 |
64Kbps | V.110/38.4Kbps | 1 | 2 |
△ Windows |
○ | ○ |
[総評] 10月に発表されたAtermIT55シリーズが予想通りの1位。性能面もさることながら、使いやすさや停電モード、安定した供給体制、サポート体制を評価した。11月29日のPC Watchでレポートした電子メール到着確認機能も気になるところだ。 MN128は、当初、もう少し下のランクを予定していたが、11月22日にファームウェアがバージョンアップし、設定ユーティリティも配布されたため、2位とした。難点は、今となってはやや割高感があるところか。 3位はアナログポート機能の充実したALEX-64/HFを選んだ。アナログポートに接続する電話機やFAXの動作を重視するのなら、1位にランクできると言っても過言ではない。 4位は電話1本でISDNの申し込みができ、リモート設定まで面倒を見てくれるINT-64Hを選んだ。デジタル通信は128Kbps同期通信モードをサポートしていないが、アナログポート回りの機能も充実しており、かなりお買得感の高い製品と言えるだろう。Motorola BitSURFR Proは価格や安定度こそ評価できるものの、発売当初に予定されていたファームウェアのバージョンアップがまだ行なわれないため、今回は5位止まりとする。 6位はZyXEL Omni TA128だ。国内の販社はソフトウェアジャパンの業務停止により、エミックスエンジニアリング、ダイナラブジャパン、ネクストコムの3社となってしまったが、コストパフォーマンスは申し分ない。3社が販売する製品はパッケージこそ違うが、いずれも内部的にはまったく同じものだ。サン電子のTS128GA2は7位とした。液晶パネルなどの個性は評価できるが、細かい点に不満が残されており、このような結果となった。 今回は上記のような結果になったが、まだ評価していない新製品もいくつかあり、今後、随時ランキングを変更する予定だ。特に、ファームウェアのバージョンアップなどがあったときはパフォーマンスの再測定も行なうため、ランキングが変動する可能性は十分ある。ただ、冒頭でも触れたように、ISDN TAは製品の性格上、利用する環境などによってオススメ製品が変わってくるので、実際に購入するときは自分に必要な機能を十分に検討し、確かな目で製品を選んで欲しい。目先の値段と機能に振り回されないことが重要だ。
|
[Reported by 法林岳之 / PC Watch編集部]