【第二日目】
Bill Gates Microsoft社chairman and CEO "Information At Your Fingertips:A Challenge for The PC Industry." |
●基調講演でのビル・ゲイツ氏の肉声
冒頭部分 (約1分) |
最終部分 (約30秒) | |||
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ノーネクタイにVネックのセーターというかざらない服装で登場し、丸く高いスツールに腰掛けたビル・ゲイツ氏。講演の中には4本のビデオが組み込まれていた。
1本目は、Apple、HP、BELL、Microsoft、NECが過去に公開した未来のコンピュータ社会のデモンストレーションビデオのダイジェストだった。マルチメディアネットワークでコミュニケーションし、インテリジェントを持ったエージェントが活躍する部分をピックアップして再編集したものだ。Appleのビデオがいきなり始まったので、どきどきしてしまう。
2本目は、コンピュータ用語の意味を街頭インタビューで聞いて「全然わかんない」と答えるシーンや、懐かしいSyntax Errorやマウスの使い方に代表される使いにくいコンピュータに狂乱する人々のパートをうまくミックスし、現在のパソコンを使いにくさを訴えるビデオで、会場は大いに受けた。
3本目は、ナツメロの「DownTown」の替え歌をバックに、インターネットをテーマにしたショートギャグ集で、ビル・ゲイツ氏自身も登場する。テーマがインターネットのモンティパイソンと思っていただければ近いかもしれない。会場中が笑いに包まれていた。ヒアリングが厳しくても、映像だけで笑える部分も多く、私も含めてまわりの日本人も笑うことができた。
4本目は、マイクロソフトの技術者がつぎつぎに登場して、画像認識、インテリジェントアシスタンス(補助技術とでも言ったらいいだろうか?)、サーチサーバー、3Dグラフィックスなどの技術のさわりを解説するもの。
ビル・ゲイツ氏自身のスピーチはこれをうまくつなぐことを主体としており、発表が予想されていたJAVAの新プラグインといった新技術の発表などは行われなかった。 スピーチの中で、97年の新技術として「オートインストール」、「ゼロ・アドミニストレーションWindows」、「リッチディレクトリ」、「ユニファイドユーザーインタフェース」など
の新しい単語も登場したが、これらは簡単に触れただけで、これまでの発表内容を越えるものはなかった。
スピーチの内容は明快で、ところどころにユーモラスなジョークも交え、余裕のある話っぷりであった。今回のスピーチは、アグレッシブに何かを訴えるというものではなく、面白い話を聞かせて、笑ってもらい、なんとなくビルゲイツやMicrosoftに好感を持つことを目的としていたようだ。
ビデオを含めて、構成に関わっているスタッフのレベルの高さと予算の大きさが感じられ、力の入れようがうかがえた。マイクロソフトの「余裕」をアピールするには十分な内容だったと言えるのではないだろうか。
('96/11/20)
[Reported by date@impress.co.jp]