【第一日目】
○基調講演
基調講演は、Aladdinホテル内のシアターで行なわれ、開演前の段階で2階席まで満席となるほど人が集まった。視聴覚障害者のための席も用意され、手話担当者が2人用意されていた。
米SOFTBANK COMDEX社CEOの短いスピーチを受けて登場したグローブ氏の講演は、「A Revolution in Progress」と題し、4004にはじまるマイクロプロセッサの歴史、インターネットを中心とした現状のパフォーマンス例、2011年を想定したマイクロプロセッサの未来の3部構成で行なわれた。
まず、グローブ氏は、照明を落とした舞台の上で、4004をはじめとするインテル歴代の開発担当者のインタビュービデオをバックに、インテルマイクロプロセッサの誕生から現在までの歴史をたどった。
続いて、ショップを模したセットが登場し、一転明るくなった舞台のうえで、アシスタントと掛け合いを演じながら、動画や音声を含むインターネット、電子会議などのデモンストレーションを行ない、現在のマイクロプロセッサのパフォーマンスの例を示した。 最後に2011年にマイクロプロセッサがどのように発展しているかを想定し、10億(1ビリオン)のトランジスタを集積し、10GHzのクロック、100,000MIPSに達すると予想した。それを作るための技術は、電圧は1V以下、0.07ミクロンルールという現状ではもちろん実現不可能な値である。さらに、それは安価に作られるべきであるとし、PCの構成も512MBのメモリ、12MBの表示用メモリ、1テラバイトのディスク、512GBのDVDといったデバイスをチャネルコントローラによって管理するのだという。
そして、今年から来年にかけては、PCはTVなどともに、A war for eyeballs(視聴してもらうため戦い)にあるとし、3Dグラフィックス、ムービー再生のここ数年の急速な進歩の実例をデモンストレーションし、講演を終えた。
明日は、米Microsoft社CEOビル・ゲイツ氏、明後日はNetscape Communications社のジェームス・バクスデール(James Barksdale)氏の基調講演が同じ会場で予定されている。
('96/11/19)
[Reported by date@impress.co.jp]