連絡先:(株)日立製作所 MPEGインフォメーションセンター 0120-147226
株式会社日立製作所は13日、MPEG1形式による動画記録が可能なデジタルカメラを開発したことを発表した。今月行われるCOMDEX/Fall'96(米ラスベガス)、Digitalmedia World(千葉・幕張メッセ)のイベントで参考出展される。
同社が開発した1チップ構成の「MPEG1コーディックLSI」を搭載することにより、容積440cc、540g(バッテリ、記憶媒体含む)と手のひらサイズのコンパクトサイズカメラでありながら、MPEG1形式による動画記録と再生、さらにJPEG形式の静止画記録が可能となっている。ただし、動画と静止画の記録解像度やCCDの解像度などは明らかにされていない。
MPEG1による記録は動画と音声を同時に記録することができる。データの記録媒体には、PCカードスロットを搭載していることで、差し替え可能なハードディスクやフラッシュATAカード(メモリカード)が使用でき、260MB容量のPCカードハードディスクで、動画が最大約20分、静止画約3,000枚、モノラル音声で最長4時間の録音が可能という。このカメラにはすぐに記録したデータが再生ができるよう、スピーカーと1.8インチTFT液晶も搭載される。また、光学3倍とデジタル2倍の組み合わせで6倍ズームも可能。パソコンへのデータ転送はPCカードのほか、PC/AT互換機のISAバスやパラレル(プリンタ)ポートに対応したインターフェースキットも現在開発中だという。
製品化の時期は来春を見込んでおり、価格と製品名は未定となっている。
また同社では、米FutureTelと共同で「MPEG普及活動(mpeg.net)」を推進、広く参加者を募ってMPEGデータの編集環境の普及活動を行う。今回のカメラの関連商品として、米FutureTelのMPEGデータの編集ソフトも製品化していく予定。
【主な仕様】
圧縮方式 | MPEG1、JPEG、MPEG Audio |
ビデオ信号方式 | NTSC準拠 |
記録媒体 | PCカードスロット対応のフラッシュATA及び、ハードディスク |
記録モード | 動画、静止画、静止画+音声 |
記録可能時間 260MBハードディスク時 |
動画 :約20分 静止画:約3,000牧 音声 :最大約4時間(モノラル) |
ズーム倍率 | 光学3倍+電子ズーム2倍 |
モニター | 1.8インチTFT液晶画面 |
消費電力 | 6.5W |
□(株)日立製作所のホームページ
http://www.hitachi.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/1113.html
□MPEGカメラ関連ページ
http://www.hitachi.co.jp/planet/
('96/11/13)
[Reported by 石橋 文健]