'96/10/25
共同通信によれば、米ハリウッドの映画業界と主要コンピューターメーカーは、次世代映像・情報記録メディアであるDVDのコピー防止機能の暗号処理を変更、パソコンでも簡単に再生できるようにすることで合意した。電機業界関係筋が25日明らかにしたもの。
東芝、松下電器産業などDVD機器メーカーは当初、海賊版防止に十分な機能の搭載を求める映画業界の意向を尊重して、暗号解除に相当の演算処理を要するコピー防止機能をDVDソフトに付ける計画だった。しかし、DVDソフトを専用の暗号解読・再生ボードを搭載しないパソコンで再生しようとすると、将来相当高速なCPUが出ても同機能に盛り込まれた暗号解読の処理がCPUにかなりの負担をかけ、満足な再生画像が望めないことがわかり、このことからコンピューター業界が改善を求めていた。
このため、DVDメーカーはスーパーコンピューターを駆使するなどして、パソコンの処理能力にあまり影響を与えない方式を開発。同日までに同機能を採用することで映画、コンピュータ両業界から同意が得られた。
DVDメーカー関係者は「パソコン向けのDVD再生用ボードは発売するが、高速CPUを搭載したパソコンならボードなしで映画などが楽しめるようになる」と説明している。
('96/10/28)
[Reported by higashi@impress.co.jp]