家庭に入り、家族の共有スペースの中で利用するという環境では、邪魔にならずケーブル接続の手間などがいらないワイヤレス入力デバイスが必要と考えているようだ。実際、米国の最近の家庭向けパソコンにはワイヤレスキーボードを採用したものも幾つか出てきている。
展示されていた製品の例を2つ紹介しておこう。
| 日本フィリップスのWireless Home Keyboardはやや丸みを帯びたデザインのワイヤレスキーボード。名前からわかるように、やはり家庭に入るインターネット家電などを対象として開発されたキーボード。キーボードの左右に、トラックボール、タッチパッドなどを取りつけることができる。このほか、小型のゴムタイプのキートップを使用したものも展示され、これはリモコンの延長になる製品という。電子メールを書いたりするようなNCなどでは前者、稀にキー入力を必要とするタイプの機器では後者が有効と、それぞれターゲットが絞られている。展示されていたものは英語キーボードのみ。 |
SMKは、日本語キーボードで手前側にタッチパッドを搭載したワイヤレスキーボードを展示。独自の赤外線通信方式により、同時に4台のキーボードからの入力が可能になっている。PS/2キーボードインターフェースを使用しているので、そのままパソコンにつないで使用することができる。これも家電メーカーからの問い合わせが幾つかあるという。ただ、こうした一般の展示会では、パソコンユーザーから自分のデスクトップパソコン用に欲しいという反応が多く、秋葉原の販売店などと協力して一般に売り出すことも検討中だそうだ。現状では、パソコン用の日本語キーボードのワイヤレス製品は今まで市場にほとんど存在していないため、パソコン用と割り切ってもある程度成功するかも知れない。 |
[Reported by 石橋文健]