共同通信によると、富士通株式会社は、10日、半導体メモリー市況の急激な悪化を受けて、主力の16MビットDRAM半導体の増産計画を下方修正すると発表した。
16MビットDRAMは、市況悪化からNECや日立製作所、三菱電機が減産や増産計画の下方修正を表明している。
富士通によると、月産400万個の現在の規模を97年3月に1,000万個に引き上げる予定を800万個にとどめる。
また、米、英での半導体工場の稼動や建設の延期も発表した。本年度の設備投資計画には、すでにこうした延期を織り込んでいるため、年間2,000億円の半導体設備投資は減額しないという。
米オレゴン州のグレシャム工場敷地内に建設中の第二工場は、97年はじめの生産開始予定を半年間延期する。英国のダーラム工場の第二工場も96年末には着工予定だったが、無期延期する。
富士通は、増産幅の圧縮に加え、従来型のメモリーの生産を順次減らし、高速のシンクロナスDRAMにシフトする。さらに、現在月産800万個の4MビットDRAMの生産も本年度末に当初の400万個への減産から300万個に縮小する。
('96/6/10)
[Reported by PC Watch編集部]