【イベント情報】

COMDEX HotLine!

【速報】COMDEX HotLine! 第一報!!

 6月3日、シカゴ・マコーミックプレイスにおいてCOMDEX Spring '96とWINDOWS WORLD96'が併設される形で開幕。会場は3つのフロアに別れ、2フロアがCOMDEX、1フロアをWINDOWS WORLDを使用する構成となっている。

 今日1日でおおまかに見回った感じでは、特に目新しい新製品や注目すべきものがほとんど見当たらず、会場も全体的に盛り上がりにかけていた。大きなベンダーのブースでも人がそれほど集まっておらず、目玉のなさを象徴していた。PC関連で新しいものといえば、KODAKの新しいデジタルカメラ「DC-20」、Matroxの64bit 3Dビデオカード「Mystique」、ConnectixのWindows版「Color QuickCam」、先日発表されたばかりのGateway2000のBigScreenPC「Destination」が目に付いた程度だろうか。


KeyNote KeyNote KeyNote

 ショーにつきもののキーノートスピーチには当然注目が集まる。しかも、いまをときめくNetscapeのジム・クラーク会長が初日に壇上に上がるとなればなおさらだ。

 ところが、だ。予定よりやや遅れて始まったクラーク会長のスピーチには何も新しいものが出てこないばかりか、準備不足のためか不手際も目立ち、会長自身のスピーチも途中で何度も詰まり、時計を気にしたり、別の人間のスピーチ中に落着かない様子を見せるなど、悪い印象さえ残った。スピーチでは今後のイントラネットの重要性、インターネットと電話機能に関する展望、自らのサーバー群の解説、そしてNetscapeNavigator3.0を交えたエレクトリックコマースの実演といった程度にとどまり、特に注目すべき発言も見られなかった。周辺でも不満の声が多く、「一番面白かったのは冒頭のデモ・ビデオだった」との声も。せっかく用意された3つのスクリーンも、結局使われたのは中央のスクリーンだけで、スピーチの間は数枚の図表が現れた程度であった。

 我々の期待も、ここでまさに出鼻をくじかれてしまった格好になった。


DC-20 DC-20 DC-20

 KODAKのブースでは、新しいデジタルカメラのDC-20が展示されていた。これは携帯用の小型のもので、手のひらに収まる程度のもの。液晶はなく、内蔵のメモリは1MB。24bitカラーで16枚の撮影が可能。電池は3Vのリチウムバッテリー。パソコンへのデータ転送はケーブル経由のみで、フォトレタッチ機能も搭載されているPhotoEnhancerのソフトが同梱される(MacintoshとWindows用がある)。市場価格で$350以下を予定。


Connectix DC-20

 ConnectixはWindowsユーザー待望のCOLOR QUICK CAMをデモ。24bitカラーで640x480ドットの動画キャプチャーが可能。形状はMacintosh版と同じ。同梱のVideoPhoneを用いると、インターネットを介した簡易テレビ会議が実現できる。


Destination Destination Destination

 Gateway2000は発表して間もないテレビとPCの融合システム、「BigScreen PC Destination」を前面にしてブースを展開。デモコーナーでは説明を聞く人で席がすぐに埋まり、関心の高さをうかがわせた。31インチテレビにはくっきりした映像が映し出され、非常にクリアな画質が印象的だった。この製品は日本での発売は予定されていない。


Iomega Destination

 低調の会場の中で元気なところを見せていたのはZipドライブ、Jazドライブで絶好調のiomega。大きななブースを会場入り口付近にかまえ、コーポレートカラーである黄色をベースにした派手なブースに、Jaz、Zipドライブ、dittoテープドライブを展示。iomegaの大きな袋を女性たちが明るくさわやかな笑顔で、なかば強制的に通りかかる人間に渡していた。また、iomegaの用意した缶バッチが人気を呼び、棚に置かれやいなや人だかりができて次から次へとさばかれていった。まさに今の好調ぶりを象徴するような光景。

 この日、すでにリムーバブル市場では大きく水をあけられているライバルのSyquestも新しい製品を発表したようだが、経営状態も危ういという情報が流れる中、同社はショーに出展しておらず、実物を確認することはできなかった。


[Reported by 石橋文健]


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp