【イベント】
開幕初日基調講演行なわれる
Internet戦略など明らかに
AppleがWWDCで、Internetを中心とした新戦略を発表
'96/5/13 開催
5月13日から米国カリフォルニア州サンノゼで始まった、米国Apple Computer社のワ-ルドワイド開発者会議(WWDC)において、同社CEOのGilbert Amelio氏は基調講演を行ない、業績悪化が懸念されている同社の今後について、またInternet戦略について述べた。
【基調講演の概要】
- 機構改革を行ない、AppleSoft、AppleNet、Macintosh、Advanced Technology Group、Information Appliances、Alternative Platforms、Imaging、Apple Assistの8つの部門(正式名称は未定)に分割する。
- 現行の製品ラインアップを1年以内に半減する
- 噂されている低価格機の切り捨ては否定。むしろ、最低実装RAMを、現在の8M(アメリカなどで標準)から近々12Mにひきあげ、価格は据え置くなど、低価格機の一層の競争力強化を図る
- 同社の次世代オペレ-ティングシステム(OS) Coplandについては、Coplandの機能の一部をSystem 7.5に導入した、コ-ドネ-ムHarmonyという暫定版のリリ-スが来年初頭にも行われる可能性を示唆した。
Internet戦略についてはAmelio氏が概要を述べたあと、詳細についてInternet担当の副社長Larry Tesler氏が講演を行った。
【Larry Tesler講演の概要】
- Apple主導の下に同社のOpenDoc、QuickTime技術をもとにサ-ドパ-ティ-との共同で、オ-サリング、クライアント、サ-バ-、コンテンツ作成に関する技術開発に重点を置く。
- AppleのInternet SuitであるCyberdogをいくつかのモデルにバンドルする。また、Cyberdogのロ-カライズを積極的にすすめる。その手始めはこの夏リリ-ス予定の日本語版。
- Apple版のPippin Internetをアメリカで5月15日に発売開始し、$500端末市場に参入。
- また、Netscape Communications社からの公式発表は現在のところないが、同会議の場で同社がOpenDocサポ-トを表明し、OpenDocバ-ジョンのNavigatorをリリ-スすることもあわせて発表された。
講演の最後にカリフォルニアの生徒による子供向け開発ツ-ルCocoaの発表・デモンストレ-ションが行われた。このツ-ルはNetscape Navigatorのプラグインとしてこの秋に正式リリ-スが予定されており、子供でもInternet上でアプリケ-ションを作成できるものである。
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('96/5/14)
[Reported by yuy@Hawaii.Edu]
ウォッチ編集部内PC Watch担当
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