[デジタルカメラ編]
とにかく今の注目はデジタルカメラ。このビジネスショウ直前にはキヤノンとリコーから新しいデジタルカメラが発表されていたが(詳しくはPCWatchで)、早速展示されて人気を呼んでいた。
これがキヤノンのデジタルカメラ「PowerShot600」。なんと57万画素というパーソナルユースではズバ抜けた画素数を持ち、解像度が800×600、640×480、320×240から選択できるほか、白黒モードも搭載。白黒モードは文書などを撮るときに使用する。そして、このカメラはATAのPCカードが使え、Type3のHDDも装着可能。データ形式もJPEGで出力するので、そのままパソコンにカードを差し込めばいきなり表示・編集ができる(シリアル転送も可能)。独自のデータ形式でないのは手間が省けてよい。フラッシュ搭載、露出もマニュアルで切り替えが可能だ。さらに、ソフトについてもハイブリッドCD-ROMでMac,Windows用とも同梱される。WAVE形式で音声が記録できるのは面白い。
ただ、写真から想像できるようにかなり筐体のサイズが大きい。とても、気軽に持ち歩けるサイズではない。
リコーはDCシリーズの新しいタイプを展示。画素は41万画素で、従来のDCシリーズからはモデム機能を削っている。こちらはPowerShotと比べてやはり薄く小さい。DCシリーズの特徴でもあるポケットカメラのようなスタイルをそのまま受け継いでいる。色がゴールド(に近い色)になったのはCASIO QV-10からQV-10Aへの変化と同じ。DC-2とDC-2Lがあり、後者は液晶がセットになったもの(写真)。こちらもPCカードはATAに対応し、Type2まで使用できる。DC-1などで使われていたAIMS規格のカードも使える。フラッシュ対応で、2焦点切り替えでワイド撮影可能。電池は単3電池に変更されている。
残念なのは、PCカードに出力するデータ形式がJPEGやGIFなど一般的な形式でないこと。これではせっかくPCカードでダイレクトにパソコンで読めても、専用のソフトで読み込んで変換するケースが出てくる。DC-2で採用しているデータ形式はJPEGがベースだ、という説明だったが、そのまま出力するか、ユーザー側で選択できるようにしてもよかったのではないだろうか。
CASIOは余裕のブース展開。特に新しい製品や発表をしたわけでもなく、QV-30とQV-10Aを大きく前にだし、QV DIGITALブースで派手に展示を行っていた。ご覧の通り、縦3列にならべたQV-10Aの「束」が印象に残った。なぜかステージでは、女性モデルが登場し、「QVできれいに撮ってくださーい」とやってたそうである。さすがだ、CASIO。
[1996/05/14]
[Reported by fumitake@st.rim.or.jp]