Macworld Conference&Expo / New York開幕速報

Mac OS Xのアップデート、新PowerMac G4などをアナウンス

会期:7月17日~20日

会場:New York Jacob K. Javits Convention Center



■Mac OS Xのアップデート情報と、新PowerMac G4が中心の基調講演

 基調講演では、これまで今夏に最大のリリース時期を迎えると公言してきたMac OS X対応アプリケーションの紹介をはじめ、9月に登場するMac OS X 10.1、さらに新iMac、新PowerMac G4などが矢継ぎ早に紹介された。2時間を超える講演の詳細は追ってレポートすることとし、速報として写真による現地レポートからお届けする。

10 for Xということで、OS Xネイティブアプリケーションのデモは10タイトル。写真のQuark Express5.xをはじめ、Microsoft Office、FileMaker、Illustratorなど、プロフェッショナル向けのタイトルが中心。しかし、最後にはゲームタイトルの紹介も忘れなかった 9月に配布されるMac OS X 10.1に付属する新しいiTunes。ボリューム調整がトランスペアレントになっている。10.1では、OS自体のパフォーマンスアップに加え、待望のDVD機能をサポート。これまでは下部に固定されていたDockの位置を左右にも移動できるなど、さまざまな変更が加えられている Kodakのデジタルカメラをプラグ&プレイでOS Xへマウントしようとするスティーブ・ジョブズCEO。約一分ほど悪戦苦闘して、結局ステージ前方に待機していたスタッフに向けて放り投げてしまった。講演の最後にもう一度試みて、その時にはなんとか成功

マイナーチェンジにとどまったiMacのコンフィグレーション。Indigo、Graphite、Snowといった一世代前のカラーバリエーションに回帰し、柄物は姿を消した。最廉価モデルからCD-RWが搭載されるようになったのが、最大の変更点か 新PowerMac G4のコンフィグレーション。従来のトップエンドである733MHzがローエンドに。トップモデルは、800MHzのデュアル構成になっている 先日発表されたG4 Cubeの生産停止で、ふたたび2×2に戻った製品マトリックス。ジョブズ氏は、すべての製品が今年になってから発表されたものと胸をはった

上級副社長のフィル・シラー氏をともない、もはや、お約束とも言えるPentiumとの速度比較。今回の素材は、全米で11月2日から公開されるPIXERの新作映画「MONSTERS INC,」。結果はいつもどおり、ジョブズ氏側のPowerMac G4が勝利した 今回はハードウェア担当の上級副社長、ジョン・ルビンシュタイン氏による「Megahertz Myth」についての詳細な解説も付いた。背景には、なかなかGHz単位へと到達しないPowerPC G4のクロック周波数がある。コンシューマにとって、もっとも分かりやすいはずの、単純な数字による比較ができないところが厳しい。さらに、パイプラインの解説まで加える念の入れよう

一月にリリースされたばかりの、「iDVD」が早くも「iDVD2」に。iDVD2は、OS X 10.1に対応するアプリケーションとして9月に登場する 大幅に機能強化された「iDVD2」。今回の基調講演のトリとして、ジョブズ氏みずから念入りなデモを行なった 相変わらず、アグレッシブにステージを歩き回って講演をするスティーブ・ジョブズCEO。ただ、今回はいつものような楽しげな表情は少なく、終始かたい表情で講演を行なった印象がある


■新PowerMac G4がずらりと並んでいるアップルブース。iMacは控えめ

 スティーブ・ジョブズ氏の講演進行にあわせて、アップルブースでは新製品が続々とそのベールを脱いでいった。こちらも詳細は追ってレポートすることにし、開場直後に混雑を極めるアップルブースの状況を写真で紹介する。

全体の形は変わらないが、フロントパネルのデザインが新しくなった。カラーも、シルバー基調になっているPowerMac G4。大幅なデザイン変更を期待したユーザーにとってはかなり残念なところ いつもどおり、回転台のうえでクルクル回っているPowerMac G4。多くの来場者が一度は足を止めるが、やや新鮮味にかけるせいか、長く立ち止まる人は少ない 背面のインターフェース部分は、従来モデルとまったく同じ。カラーのみが変更されている

極小のマイナーチェンジにとどまった新iMacの展示はかなり控えめ。ほとんどが、この円形の展示スペースに収まってしまった。幕張メッセでセンセーショナルに登場した柄物は残念ながら姿を消した ヘビーユーザーの注目はMac OS Xのアップデート。9月に登場する10.1がブース内でもプレビューされている。パフォーマンスアップをはじめ、DVD機能の完全サポート、AppleTalkへの対応など待望のスペックが実装される ブース中央のプレゼンテーションステージでも、Mac OS X 10.1のステージは注目を集めている。ステージは20分ごとで、iDVDや新PowerMac G4などとの紹介とあわせて繰り返し行なわれている

アップルブース内のタペストリ。「Pro create」のキャッチが、そのターゲットを明確に示している。背景はこれまで見ることのなかった黒。同じデザインのポスターがブース内で配布されている 恒例のポスターは、やはり取るべし取るべし。昨日の前日レポートでも紹介したアイ・ラブ・ニューヨークのマークは、カンバッヂになって配布されている 基調講演後に、メインエントランス中央に掲げられた新PowerMac G4のタペストリー。右の「Hasta la vista,CRT」のキャッチは、バイバイCRTモニタというメッセージ

□Macworld Conference&Expoのホームページ(英文)
http://www.macworldexpo.com/
□Apple Computerのホームページ(英文)
http://www.apple.com/
□スティーブジョブズ氏による基調講演に関するページ(英文)
http://www.apple.com/quicktime/qtv/mwny01/
□関連記事
【7月19日】アップル、シルバーの新筐体を採用したPower Mac G4
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010719/apple1.htm
【7月19日】アップル、新iMac発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010719/apple2.htm

(2001年7月19日)

[Reported by 矢作 晃]


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