NEW PRODUCTS TESTREPORT

	ソニー
	VAIO RX PCV-RX72KL5
	DVD-R/RWドライブを搭載したハイエンドAVマシン
	TEXT：中嶋敦司　Atsushi Nakajima

USB、IEEE1394、ビデオ入出力端子など、多彩なインターフェースを備える

　強力なテレビ表示、録画機能とビデオ編集環境がウリのVAIO RXシリーズがラインナップを一新した。なかでも今回紹介する「VAIO RX PCV-RX72KL5」は、Intel最速のCPUとなるPentium 4 1.7GHzを搭載し、15型液晶ディスプレイがセットとなったハイエンドモデルで、DVD-R for General Ver.2.0対応のDVD-R/RWドライブを搭載している点がその最大の特徴だ。

　CPU以外の基本スペックは、チップセットにIntel 850、メインメモリは128MBのRDRAM、HDD容量は80GB、ビデオカードとしてGeForce2 MXと32MBのSDRAMを搭載したASUSTeKのAGP-V7100Proを搭載するという、Pentium 4搭載機としてはスタンダードな構成だ。目玉となるDVD-R/RWドライブはDVD-R書き込み2倍速、DVD-RW書き換え等速、さらにCD-R書き込み8倍速、CD-RW書き換え4倍速というスペックを持ったパイオニアのDVR-103を採用している。

VAIOシリーズにテレビ表示、録画機能を与えているMPEG2リアルタイムエンコーダーボード

　DVD-RおよびDVD-RWメディアは約4.7GB（フォーマット後は約4.3GB）の容量を持つため、ファイルサイズの大きくなりがちなDVキャプチャファイルやMPEG2形式によるテレビ録画のファイルでも手軽に保存することができる。ただし、エクスプローラなどから直接DVD-RWメディアにデータを書き込んだり、市販のDVD-RWレコーダのようにテレビ番組を直接録画したりすることはできないため、一旦HDDに保存したファイルをバンドルされるライティングソフト「PrimoDVD」によって書き込むという流れになる。また、現状ではDVD-R、RWともに任意のファイルを追記したり、削除したりすることはできず、DVD-RWの場合はPrimoDVDによって論理フォーマットを実行することで、空き領域を再度確保する必要がある。そのため、エクスプローラなどからファイルの読み書きや削除が可能なDVD-RAMと比較すると、いくぶん使い勝手が悪い。実際の速度は、約1GBの単一ファイルを書き込んだ際、DVD-Rでは7分56秒、DVD-RWでは15分18秒となった。

採用されているDVD-R/RWドライブは、パイオニアのDVR-103だ	本体前面下部にも、各種端子が用意されているため、ビデオカメラやデジタルカメラとの接続性にも優れる

DVD-R/RWおよび、CD-R/RWへのデータの書き込みはPrimoDVDによって行なう。操作法は現行のPrimoCDとほぼ同じと考えてよい

　その性格上、大容量データを扱うことの多いRXシリーズだが、本機では強力なスペックの恩恵で動画編集をはじめとしたほとんどの作業を快適に行なえる。CPUの発熱が大きいため、冷却ファンの音が耳に付く点は改善が望まれるが、最先端の技術を使いこなしたい方には見逃せない製品だ。

・製品名：VAIO RX PCV-RX72KL5
・標準価格：オープン（実売予想価格440,000円前後）
・メーカー：ソニーマーケティング株式会社
・問い合わせ先：03-5454-0700
・URL：http://www.vaio.sony.co.jp/
・CPU：Pentium 4 1.7GHz
・チップセット：Intel 850
・メモリ（最大）：128MB PC800対応RDRAM（512MB）
・HDD：約80GB（Ultra ATA/100）
・FDD：2モード
・DVD-R/RWドライブ：DVD-R書き込み最大2倍速、DVD-RW書き換え等速、DVD-ROM読み出し最大4倍速、CD-R書き込み最大8倍速、CD-RW書き換え最大4倍速、CD-ROM読み出し最大24倍速
・ビデオチップ：GeForce2 MX
・ビデオメモリ：32MB SDRAM
・ディスプレイ：15型TFT液晶
・最大解像度：1,024×768ドット／1,677万色
・サウンドチップ：AC '97 CODEC
・モデム：56kbps（V.90、K56flex対応）
・キーボード：109キー（PS/2接続）
・拡張スロット（空き）：AGP×1（0）、PCI×3（1）、PCMCIA Type2×1（CardBus対応、空き×1）
・インターフェース
　○前面部：USB×2、i.LINK（S400、4ピン）×1、S-VIDEO IN×1、VIDEO IN×1、LINE IN×1
　○背面部：USB×2、i.LINK（S400、6ピン）×1、キーボード（PS/2）×1、マウス（PS/2）×1、シリアル（Dsub 9ピン）×1、パラレル（Dsub 25ピン）×1、ディスプレイ（Dsub 15ピン）×1、ディスプレイ（DVI-D）×1、LINE IN×1、ヘッドホン×1、マイク×1、GAME/MIDI×1、10BASE-T/100BASE-TX（RJ-45）、モデム（RJ-11）×1
　○MPEG2リアルタイムエンコーダーボード部：S-VIDEO/VIDEO IN（専用端子）×1、S-VIDEO/VIDEO OUT（専用端子）×1、LINE IN×1、LINE OUT×1、アンテナ（F型端子）×1
・本体サイズ（W×D×H）：203×371×366mm
・重量：約12.5kg（本体のみ）
・OS：Windows 2000 Professional
・付属ソフト：Giga Pocket Ver.4.1、PrimoDVD、DVDit！ for VAIO、Adobe Premiere 6など

■写真撮影
若林直樹（STUDIO海童）

□ソニーマーケティングのホームページ
http://www.vaio.sony.co.jp/
□製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/PCV-RX72K/
□関連記事
【5月17日】ソニー、VAIOデスクトップシリーズを一新
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010517/sony2.htm