←MA201D ↑今月のインデックスへ ImageFlat L50A→

NEW PRODUCTS TESTREPORT

EIZO
FlexScan L461
DVI-I入力に対応したSXGA表示対応16型液晶ディスプレイ
TEXT:天野 司 Tsukasa Amano



左右への首振り機能は持たないが、その半面、デザインはスッキリとまとめられている
 EIZOから発売された「FlexScan L461」は、16型液晶パネルを採用、SXGA解像度を実現しながら、従来の15型クラス並みの価格を実現した液晶ディスプレイである。

 16型SXGA対応機と言われてすぐに思い出されるのが、シャープの「LL-T1610W」にも採用される「ワンダーピクス液晶」パネルだろう。これはシャープが開発した超高開口率技術「UHA」(Ultra High Aperture)などを用いることで、従来の液晶はおろかCRTを超える高精彩度を実現したものだ。

 L461の場合も同様のパネルを採用しているが、LL-T1610Wが「低反射ブラックTFT」技術を使ったものであるのに対し、L461のは通常のTFT液晶である点が違いとなる。


入力はDVI-Iが1系統のみ。アナログ、デジタル接続の両方に対応できるが、添付されるケーブルはアナログのみの対応となる
 L461のボディは、最近の同社製品と同様の「セレーングレイ」で彩られており、小さめの操作ボタンや直線的なデザインと相まって、クールですっきりした印象だ。ブラックを基調としたボディカラーも用意されているので、PC本体や設置場所に応じて選択することができる。

 アルミむく素材からなるスタンドは、高さ調整や回転などの調整機能は備わっておらず、上下の角度調整しか使えない。しかし、素材色を活かしたデザインは、見た目の上での高級感を醸し出している。もちろん、このスタンドを取り外してVESA規格のフリーマウントアームに取り付けることも可能だ。


4方向のボタンでカーソル移動、中央のボタンで決定という分かりやすいインターフェースを採用
 入力端子はDVD-I端子が一つ用意されており、アナログまたはDVI接続の二者択一となる。2系統入力選択機能がない点は残念だが、100,000円前後という本機の価格帯を考えるといたしかたないだろう。付属のケーブルはPC側がDsub15ピン、ディスプレイ側がDVI-Iコネクタというアナログ接続用の構成となる。デジタル接続を行ないたい場合には、オプションの両端DVIコネクタのケーブルが必要だ。電源はAC100Vをダイレクトに入力する方式で、ACアダプタは使わない。

 今回、画質の評価は、グラフィックスカードにカノープスのSPECTRA 8400をアナログ接続して行なった。アナログ接続とはいえ画質はきわめて良好で、ネイティブ解像度であるSXGA解像度を用いた場合には、フェーズずれなどはまったく見られない。これだけの画質が実現されていれば、むりにデジタル接続にする必要性も感じないというほどだ。もちろん、XGAなどパネル解像度以外の解像度を使用した場合にはボケが発生するが、これは原理から言っても仕方ないだろう。

 サイズ調整は、オートサイジング専用ボタンが設けられているため、すぐに呼び出せる。また調整も正確だ。


OSDでは、輝度、コントラスト、色温度などの一般的な項目のほか、ドットクロックなども設定できる
 各種設定はオンスクリーンディスプレイから行なう。操作は上下4方向のボタンと決定ボタンで操作する一般的なものだが、オンスクリーンの透明度が設定できる点がユニーク。また電源投入時には画面上にEIZOのロゴマークが浮かび上がったり、電源オフ時にはLEDのパイロットランプがじわじわとゆっくり点滅したりと、細かいところにもこだわりが感じられる。

 とにかく16型、SXGA解像度、アナログ/DVI両対応という魅力的なスペックでありながら、これだけの低価格を実現しているのはうれしいところ。液晶ディスプレイは欲しいが、少しでも表示領域を広くしたい、と考えているユーザーにはオススメの製品だ。


ATI RADEON DDR 64MBを接続した際の出力画像サンプル(1,280×1,024ドット/32bitカラー/60Hz/5,500K)。左がアナログ、右がデジタル接続時のものだが、その画質の差は思ったよりも小さく、本機のアナログ表示性能の高さがうかがえる

  • 製品名:FlexScan L461
  • 標準価格:オープン(実売100,000円前後)
  • メーカー:株式会社ナナオ
  • 問い合わせ先:03-3455-7701
  • URL:http://www.eizo.co.jp/
  • 液晶パネル:16型TFT液晶
  • 画素ピッチ:0.248mm
  • コントラスト比:300:1
  • 視野角:水平160°、垂直130°
  • 最大表示解像度:1,280×1,024ドット/1,677万色
  • インターフェース:DVD-I×1
  • 消費電力:最大40W
  • 本体サイズ(W×D×H):384×171.4×387.2mm
  • 重量:約5.7kg

    ■写真撮影
    若林直樹(STUDIO海童)

    □ナナオのホームページ
    http://www.eizo.co.jp/
    □製品情報
    http://www.eizo.co.jp/products/lcd/l461/
    □関連記事
    【1月30日】ナナオ、実売10万円の16インチSXGA液晶ディスプレイ
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010130/nanao2.htm


    【PC Watchホームページ】


    ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp

    Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.