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NEW PRODUCTS TESTREPORT |
住友金属システムソリューションズ | ||
MemTurbo2 | ||
システムの安定化を図るメモリ最適化ユーティリティ | ||
TEXT:竹内慶人 Yoshito Takeuchi |
メモリモニタでは、リカバリーによって確保されるメモリ容量「ターゲットレベル」を指定することが可能 |
本製品の主要機能として、まず挙げられるのが「デフラグ」だ。HDDを使用していると段々と書き込まれたデータがディスク上の各所へと断片的に散らばってしまい、その結果アクセス速度の低下を招き、システム全体のパフォーマンスが落ちることはよく知られている。Windowsにはその対策としてHDDのデフラグ(最適化)ツールが付属しており、利用したことのあるユーザーも多いだろう。MemTurbo2のデフラグはそのメモリ版と言える。
複数のアプリケーションの起動終了を繰り返しているとメモリ上でアプリケーションの使用領域が不連続になってくる。そこで、MemTurbo2はそれらをメモリ上で連続した状態にするわけだ。ただし、HDDと違ってメモリのアクセスは非常に高速なため、メモリ上で断片化した状態と連続した状態を比べても速度的なメリットはほとんどなく、もっぱらアプリケーションおよびシステム全体の安定化に寄与する機能だ。
スクラブ処理中の画面。スクラブの作業は、数回繰り返され、1回ごとにメモリが解放されてゆく |
新機能の「スクラブ」は、起動中のアプリケーションが使用しているメモリを可能な限りHDD上の仮想メモリに転送する機能だ。フォトレタッチソフトなどのように、大量のメモリを消費する画像や映像の加工処理を行なうアプリケーションを起動する場合、すでにいくつかのアプリケーションが起動していると実メモリと仮想メモリとの間で頻繁にスワップ処理が起こってシステム全体が重くなってしまうことがよくある。このような場合の前処理としてこのスクラブ機能を使うと、大量のメモリを消費するアプリケーションで軽快な動作を期待できる。
オプション設定では、MemTurbo2の常駐設定や、空きメモリ容量がメモリモニタで指定したアラームレベル以下になった場合の自動実行などを指定できる |
使い勝手も良好で、デフラグ、リカバリー機能はメモリの空き容量がある程度以下になった場合や、一定時間ごとに起動するように設定することができる。そのため通常は、一度セットアップしたらMemTurbo2の存在をほとんど意識することなく利用できるので、初心者でも簡単に快適なメモリ環境を得ることが可能だ。新機能が追加されたことで、より高機能となったMemTurbo2は、快適なWindows環境を求めるユーザーに広く勧められるユーティリティだ。
□住友金属システムソリューションズのホームページ
http://www.smisoft.com/
□製品情報
http://www.smisoft.com/product/mt/
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【3月1日】SMI Soft、メモリ最適化ユーティリティ「MemTurbo2」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010301/smisoft.htm