沖データ、低価格フルカラーページプリンタ2機種

4月中旬発売

価格:MICROLINE 3020cW:448,000円
    MICROLINE 3010cW:298,000円

連絡先:国内営業第一部
     Tel.03-5445-6110


株式会社沖データ代表取締役社長、河井正彦氏
 株式会社沖データは17日、都内で新製品記者発表会を開き、フルカラーページプリンタ「MICROLINE 3020cW」と「MICROLINE 3010cW」の2機種を発売すると発表した。発売時期は4月中旬の見込み。

 冒頭で、同社の河合正彦代表取締役社長は、「現在日本の経済状態が低迷するなか、メーカーとして新しい顧客価値を作り出して日本の経済を支えていきたい」とし、同社の作り出す顧客価値とは「ドキュメントのカラー化を促進することである」と語った。

 「数年後にはページプリンタ市場においてもカラーの製品が当たり前になる。そのため、現在企業で使われているモノクロページプリンタのリプレースが進んで行くと思われ、そこにビジネスチャンスを見いだしている」とも述べた。これらを実現するためには、「リプレース対象となるモノクロページプリンタ導入当時の価格と、同じ価格帯でカラーページプリンタを提供する必要があり、今後、一般市場にも受け入れられやすい高性能、低価格化を実現した商品を軸として、商品を展開していきたい」とした。

 今回の製品は、昨年末に出荷された「MICROLINE 3020c」及び「MICROLINE 3010c」の廉価版。一般的なオフィスで利用されることを前提として、対応OSの限定や、機能を削減することにより低価格化を目指した製品で、従来モデルに比べ価格が10万円ほど安くなっている。

 具体的な変更点としては、Windows系OS全般をサポートする反面、Macintoshシリーズには非対応となった。また、ポストスクリプト機能がオミットされるなど、一般的なオフィスでは不要と思われる機能が削除されている。ただし、印刷速度は従来機と比べて向上しており、MICROLINE 3020cWの場合、A3カラー印刷時で22ppm(従来モデルは21ppm)の出力が可能となった。

 プリンタ内部には、他社で主に使用されている「4サイクル方式」ではなく、「シングルパスカラー」方式を採用。1行程で4色の印刷を可能にしている。また、レーザーではなく「Digital LED」と呼ばれるLED光を利用した印刷方式を採用し、600dpiでの印刷を可能としている。Digital LEDは稼働部が少なく構造がシンプルなため、故障も少ないとしている。

 CPUには400MHz動作のPowerPC 750を採用し、同社独自の「MEGA(Multiple&Exclusive Graphic Accelerator)」画像処理用アクセラレータを搭載。これらのチップによる高いデータ処理能力をアピールした。

 また、会場では他社製プリンタとの出力速度を比較するデモも行なわれた。テストに使用されたプリンタは、CASIO SPEEDIA N5(29ppm)、FUJI XEROX DocuPrint C2220(22ppm)、EPSON LP-8500CPD(6ppm)、及びMICROLINE 3020cW(22ppm)。デモはPowerPointの12ページ分のデータを一斉にプリントアウトして行なわれた。

PowerPointのデータを出力テスト中のデモ機 テストではあえてプリンタに負荷の掛かるファイルを使用したため、CPU性能の違いが大きく出る結果となった

 結果は、出力スピード29ppmを誇るSPEEDIA N5を抜き、MICROLINE 3020cWが勝利を収めた。これは、PowerPointのようにグラフィックデータが多い文書の場合、CPUの性能差が顕著に現れるためで、カタログ上の出力スピードが必ずしも実効出力スピードにはならないことをアピールした。ただし、テキストベースの書類などでは違う結果になるとしている。

 発表会では終始、同社プリンタの低価格化路線について語られ、沖データ製品のイメージとして定着している「プロフェッショナル向け製品」的な面を払拭し、一般市場を開拓していこうとする意気込みが感じられる発言が目立った。


○A3ノビ対応カラーページプリンタ「MICROLINE 3020cW」

 22ppmでのフルカラー印刷が可能。最大328mm×900mmでの長尺印刷にも対応し、オプションの両面印刷ユニットを使えば、通常の出力速度と同等の速度(21ppm)で両面印刷が可能。また、障害時に管理者へ自動的にメールを送信する機能なども備える。インターフェイスはパラレルとUSBを装備。ネットワークアダプタはオプション。

【MICROLINE 3020cW】
・印刷速度 : カラー22ppm/モノクロ26ppm
・解像度 : 600×600dpi/1,200×600dpi(64MB以上のメモリ増設時)
・価格 : 448,000円
・発売時期 : 4月中旬


□製品情報
http://www.okidata.co.jp/Microline/MlColorSrs/ml3020cW-top.html


○A4カラーページプリンタ「MICROLINE 3010cW」

 12ppmでのフルカラー印刷が可能。用紙サイズ以外はMICROLINE 3020cWと同等。

【MICROLINE 3010cW】
・印刷速度 : カラー12ppm/モノクロ20ppm
・解像度 : 600×600dpi/1,200×600dpi(64MB以上のメモリ増設時)
・価格 : 298,000円
・発売時期 : 4月中旬


□製品情報
http://www.okidata.co.jp/Microline/MlColorSrs/ml3010cW-top.html


□沖データのホームページ
http://www.okidata.co.jp/

(2001年4月17日)

[Reported by kiyomiya@impress.co.jp]


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